「てんてんけん自転車天国研究会主催」
市川・江戸川周辺サイクリングに参加
てんてんけん自転車天国研究会主催の「桜ライド」に同行した。JR市川駅前を10時に出発、市川と江戸川の桜の名所を巡るサイクリングだ。花曇り空の下、一列になりゆっくりと走る。
JR市川駅北側、国道14号沿いの「栃木屋」に到着。見事な枝ぶりで歩道の上まで満開に咲く桜は明治17年(1884年)創業の老舗料亭の歴史を語る。
住宅街の路地を抜け、京成線を超え、「いちかわ文学の道」へと入った。延々と続く桜並木が壮観だ。北原白秋、幸田露伴、永井荷風、井上ひさしなど、作家や詩人、脚本家、俳人、歌人など、市川ゆかりの文学者は多い。作品紹介の板が桜の木の下に次々と15枚も現れた。
真間川を渡り、手児奈霊堂へ入り、老木の周囲で寛ぐ。この霊堂には井戸汲みの少女手児奈の悲しい伝説が残っているが、今では安産の神様となり、参詣の人々が絶えない。
霊堂をあとにして弘法寺(ぐほうじ)の坂を上る。かなり急だ。
自転車を押して辿り着くと、満開の桜が出迎えてくれた。推定樹齢400年ともいわれる「伏姫桜」が素晴らしい。ここは人気スポットであり、ソメイヨシノをはじめ、約200本の桜が植えられている。
東側の空き地からの眺めがよさそうだ。遠くに市川駅周辺の高層マンションが見え、私たちのすぐ真下には、先ほど立ち寄った手児奈霊堂の薄緑色の屋根が確認出来る。 山門へ戻ると、いつの間にか花見の客が増えていた。
松戸街道へ出て里見公園に入ると多くの人で賑わっていた。自転車を置き、歩いて園内を一周した。市川市最高標高地点30.1㍍の指標まで行く。
最後に江戸川へ向かい、川沿いを南下すると、河川敷は黄色い菜の花で染まっていた。
山村暮鳥の詩「いちめんのなのはな」を思い出す。途中、野鳥を大型カメラに収めている二人の男性の静かな佇まいに見入ってしまった。
江戸川河川敷は昆虫や魚なども生息している。サイクリングをしながら健康とエコロジーのことなどを考えた。
国道14号を渡り、終点で記念撮影し、解散となった。(13㎞、2・5時間)