バラの街に暮らす

ちば湾岸エリア

バラの香りに包まれて

街の人と来訪者がバラを通して交流

市川 習志野 八千代

★★★★★

いちかわオープンガーデン 市川市

5月3日(金)~12日(日)

今年は第13回目の開催。2011年秋に、最初6軒の庭主さんから始まったが、今回は18軒が参加する。中心となるガーデニングシティいちかわクラブ(GIC)佐藤春徳会長(58)に話を聞いた。

GIC佐藤春徳会長

「市川市にはお庭の綺麗な家が多く、これを大きな魅力と捉え市内外の方に見てもらい、地域コミュニティの活性化と交流を通しての市民協働街づくりとしてスタート。今では「ガーデニングシティいちかわ」事業のイベントの一つになっている。イベントを認知してもらうために、開催側も庭主の方々も花のおもてなしをして喜ばせる、いちかわスタイルで盛り上げてきた。今後はデジタルの力もかりながら、少しコンパクトにわかりやすく、ブラッシュアップしながら魅力の発信をしていきたい。このイベントにユーチューバーが現れるのを期待している。」と佐藤会長。

皆川さんが丹精したガーデン

 第1回目からオープンガーデンに参加している皆川淳一(72)、重子(71)さん夫妻を尋ねた。

賞状を持つ皆川淳一、重子夫妻

「55歳頃から定年後の余暇時間をどのように過ごすか考えていたところ、祖母が手入れしていた庭で菊やバラが咲き誇るのを見て自分たちもバラを育てるように。市主催の『まちなかガーデニングフェスタ』のフォトコンテストで庭の写真が1位を受賞し、オープンガーデンに参加。期間中は多いと一日100名くらいの来訪者があり休憩もとれない程だが、バラやその他の花を通して来訪者の方々との交流が嬉しく、おもてなしの心でお迎えしている」。

当初は重子さんが庭作りにいそしんでいたが、いつの間にか夫の淳一さんもガーデニング熱が高まった。市川のオープンガーデンが終わる頃に、ちょうど見頃の時期を迎える長野や北海道のオープンガーデンを訪問、そこで得た知識やヒントを市川に持ち帰り自宅の庭のブラッシュアップを続けているという。

▽問☏047・712・8597(市川市 街づくり部 公園緑地課)。

ローズフェスタ谷津2024 

5月18日(土)19日(日)

習志野市

谷津 みよガーデン

フレッシュなバラの香りに包まれたイベントが今年も5月18日(土)19日(日)の二日間、開催される。実行委員会の金子正さん(64)に話を聞いた。

「かつて谷津は“お祭りの商店街”と呼ばれるほど祭りが盛んで年に16回も開催されていた。時代と共にそれも終わり、バラと干潟と音楽の街にふさわしいイベントとして新たに立ち上げたのがローズフェスタ谷津。街の人と来訪者がバラを通してコミュニケーションを取り、谷津、習志野の良さを認識して“また来たい街”から“いつか住みたい街”の一つに考えてもらえたら」と話す。

京成線谷津駅北口の駅前広場の特設ステージではバラのコンサートが。バラのマルシェ約30店舗、キッチンカーによる模擬店で埋め尽くされる。駅前の茶屋「茶茶」ではバラの蒸留会が開催され、谷津の駅に降り立ったときからバラの香りに包まれる演出も。

メインイベントはバラのオープンガーデン。昨年は谷津エリア3軒と奏の杜エリア2軒。庭主宅の手入れの行き届いた庭に、家族総出での応対、丁寧なバラの説明が来訪者の感動を呼び、昨年の事後アンケートでは満足90㌫、やや満足10㌫と大好評だった。庭主でもあり実行委員の一人である三代川勇仁(24)さんは「ガーデニング好きな母の影響で興味を持った。今ではバラがライフワークに。昨年はのべ400人以上の方が庭を見に来てくれとてもうれしかった」と語る。

「昨年大好評だった手描きイラストマップを片手に谷津の街を散策しつつ、一年間のボランティアの手入れの集大成を楽しんでもらえれば」と実行委員の顔も覗かせる。

▽問☏047・477・0732(ローズフェスタ谷津実行委員会/谷津サンプラザ商店会事務局内)。

第20回緑が丘ローズハーツふれあいフェスタ

5月24日(土)25日(日)

八千代市

「八千代商工会議所やるき塾の有志10名程で結成された『八千代花と緑の応援団』。活動の一環で八千代緑が丘駅前に植栽したバラをメンバーで愛でる夕べを開いたのが始まり。その当時は北 口の映画館もまだ駐車場で、ウッドデッキで小さく開催したが子どもたちや近隣の人にも楽しんでもらおうと、徐々に規模を拡大して大きな祭りになった。コロナなど、様々な困難も多々あったが振り返ればあっという間の20年だった」淺野さん。

八千代 花と緑の応援団
中学生による管弦楽のステージ

以前のステージは、プロアマ混在したプログラムだったが今回は25日(土)、26日(日)北口、26日(日)南口とステージを3部構成にし、それぞれ特色を打ち出したものとなる。25日(土)は原点回帰。「バラとワインと音楽と」をしっかり楽しめるプロのみの出演。26日(日)北口のステージはハワイアン&フラの南国色あふれるステージ。26日(日)南口は子どもたちが中心となった元気あふれるステージ。

このイベントが20回目を迎えるにあたり、欠かせない存在が前出の「花と緑の応援団」だ。約5年前に近隣自治会の参画によりリスタート。イベントの骨太の応援団としてバラの手入れや裏方を全面的にバックアップしてきた。事務局長の濱野俊輔さん(78)は「やる気塾の皆さんから引き継いで早5年。今や団員は120名まで増え、毎週2回の手入れを継続して行っている。バラの植栽活動とこのイベントによってより一層、八千代緑が丘の街に一体感が出てきた。住人の中には様々な背景の人がいて、豊富な人材がこの地に居ることに改めて驚く」。

濱野さん自身も約40年前に移り住んできた。「人材豊富な八千代緑が丘だったからこそなし得ていると思う。この街に移り住んで良かった」と語る。

イベントに先駆けて4月20日(土)~6月16日(日)より八千代緑が丘駅北口バラ広場のバラをライトアップする。幻想的な夜を楽しんでみてはいかがだろうか。

▽問☏047・450・0231(緑が丘ローズハーツふれあいフェスタ実行委員会)。