安心・安全は「おいしい」につながる-雪印メグミルク株式会社 野田工場 

なにつくってるの?東葛工場拝見
オートメーション化された工場内で製造される牛乳 写真提供=雪印メグミルク(株)

 日本の酪農の発祥地は、どこだろう。通常なら北海道や岩手県などを想像するが、実は千葉県の南房地域だ。南房総の嶺岡牧という地域が、日本酪農発祥の地として千葉県指定史跡に登録されている。


 その酪農発祥の地から北西へ進み、柏市方面から国道16号線を北上する。すると野田市があり、ここに雪印メグミルク㈱野田工場が姿を現す。野田市といえば、「こうのとりの里」としても有名な自然豊かな土地だ。


 もともと、雪印乳業㈱野田工場は1989(平成元)年に操業を開始、2011(平成23)年に雪印メグミルク㈱野田工場として承継された。「雪印北海道バター」、「ネオソフト」、「おいしい雪印メグミルク牛乳」など、だれもが知る商品をつくっている雪印メグミルク。時代を遡れば、1925(大正14)年に北海道製酪販売組合としてバターの製造からスタートし、程なくしてチーズの製造も始める。


 ここ野田工場は、牛乳、乳飲料、果汁、発酵乳など約45品目、年間約12万KLを製造しており、出荷エリアは主に関東地区である。工場内では、従業員と関連企業合わせて約500人が働いており、24時間365日稼働している。

私たちにも身近な製品がいっぱい ※


 乳製品の元となる生乳(牛の乳)は、千葉、茨城、栃木県から運ばれる。最も近いところでは、野田市関宿の生乳が使われている。それらは、厳しい受入検査を経て清浄、低温脱気、均質化、殺菌、冷却され製品となっていく。製品は、スーパーやコンビニの配送センターに納品されるが、身近な例だと野田市、印西市、東京都の一部の学校給食の牛乳も毎日出荷される。


 安心・安全な商品を提供することに細心の注意を払っており、社内・社外・現場の三方向から品質監査を行なう。また、紙パックのリサイクルを始め、従業員の作業着をペットボトルからつくるなど、環境への配慮もなされている。


 地域に根差した活動としては、毎年10月に行われる野田市産業祭へ参加。地域住民との触れ合いを深め、工場の見学の受け入れ態勢も整っている。人気の工場見学は、「Dole®」ジュースやオリジナルマスキングテープのお土産も好評。詳しくはホームページでご確認を。
(取材・文=高井さつき/写真※=高井信成)



■雪印メグミルク株式会社 野田工場
野田市上三ケ尾字平井256番地1
工場見学のお申し込みは、ホームページをご覧ください。