「柏から元気を!コロナに負けるな!」をスローガンに、柏市内の様々な職種の人たちからの応援メッセージ動画を製作・公開している「柏げんきプロジェクト」
「カラ元気でもいいから、とにかく何か明るい話題を提供したかった」 そう話すのは、プロジェクトを主催する「特別養護老人ホーム 柏きらりの風」の施設長 宇佐見さくらさんだ。
新型コロナウイルスが流行し始めた今年2月頃、高齢の入所者を抱えるホームでは「感染者が出たら命を守れないのではないか」と、連日ピリピリとしたムードが漂っていた。面会禁止の為に家族と会えなくなった入所者は口数が減っていった。レクや歌のボランティアも来られなくなり、日常が味気ないものになってしまった。
「こんな状況が続けばみんなが参ってしまう」 危機感を募らせ、高齢者や家族、医療・介護従事者を励ますにはどうしたら良いかを話し合った。「まずは入所者の元気な姿や、現場の頑張りを見せて安心してもらおう」と動画製作を思いついた。
柏市老人福祉施設連絡協議会、柏市介護サービス事業者協議会と共にプロジェクトを立ち上げると、反響は予想以上に大きかった。現在、柏市長をはじめ柏警察署長、柏市教育委員会などが続々と賛同し、メッセージを寄せている。
動画の撮影・編集を担当しているのは副施設長の岡田卓也さん。「この活動で少しでも元気になる方が増えたらと思っていますが、実際は、私が一番元気をもらっているのかも」 独学で動画編集に取り組んでいる岡田さん。一つの動画を完成させるまでに4、5日かかることもあるそうだ。
「プロジェクトを通して様々な人との繋がりを実感しています。遠い存在だと感じていた人も、身近に感じられるようになりました。介護という、人の生死に関わる仕事をしていると、孤独な気持ちになることも多いのですが『ひとりじゃないんだ』ということに気づけて、私たちも励まされています」と宇佐見さん。
柏から「げんき」の輪がますます広まっていくように。動画はYoutube、インスタグラム、Facebookで見ることが出来る。ぜひ視聴してみて!(取材・文=松原美穂子)
■柏げんきプロジェクト事務局 特別養護老人ホーム柏きらりの風
問☎04・7154・5201(担当:宇佐見・岡田)※動画に参加したい人募集中!お問い合わせを。