書の力

ふれあい毎日連載

書の力 第十七回

「書心画」 中野越南  一幅 紙本墨書 61.2×127.0㎝ 成田山書道美術館蔵 「書は心画なり」という前漢の学者揚雄(ようゆう)のことばは、書には書き手の心が表れることを意味します。 この作品を書いた中野越南(...
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書の力 第十六回

『印印』コレクションより 「室閑茶味清」 安部井(あべい)檪堂(れきどう)刻  3.5㎝ × 3.5㎝ 成田山書道美術館蔵 安部井(あべい)檪堂(れきどう)が石に刻した「室閑茶味清」。「室(しつ)閑(かん)にして茶味(ち...
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書の力 第15回   

北方(きたかた)心(しん)泉(せん)(1850-1905)『七言絶句』 167.0×68.0㎝ 一幅 古典を学ぶことは書の上達に欠かすことが出来ないものです。特に各書体(篆書(てんしょ)・隷書(れいしょ)・楷書・行書・草書)が...
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書の力 十四回  3月号

吉澤鐵之(1954-)『災後三年五浦有感』 87.8cm×170.0㎝ 1面 東日本大震災の恐怖から11年、被災地の力強い復興への歩みには、日本中の多くの人が勇気と力をもらいました。そのような想いが伝わる作品をご紹介します。 ...
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「書の力」第十二回

「游藝(ゆうげい)」小坂(こさか)奇(き)石(せき) 昭和47年頃 一面 42.0×69.5 こちらは「ゆうげい」と読み、芸にあそぶことです。「藝」は「教養」と置き換えても良いでしょう。藝の字は、複雑な字画を連続させてひとお...
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第十二回 書の力

  伝藤原公任(でん ふじわらのきんとう)筆「石山切伊勢集(いしやまぎれいせしゅう)」 一幅 平安時代 彩箋墨書 20.0×15.9㎝ 雲母刷り(きらずり:岩絵具に細かく砕いた雲母を混ぜて刷ったもの)の文様や金銀泥によ...
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書の力 第十一回

西川 寧(やすし)(1902-1989) 南山之寿(『詩経』天保篇より) 成田山書道美術館 激動の一年が終わろうとしています。来たる年に想いを込めて今回は吉祥の作品をご紹介します。 西川寧(やすし)(1902-19...
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書の力 第十回

四海兄弟(しかいけいてい)河野 隆 (かわの たかし) (1948-2017)一面 7.5×7.5㎝ 2016年 改組新第3回日展 会員賞受賞作 契約書などの書類には印鑑を押しますが、印は個人の信用を示すものとして、古来から今日まで...
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書の力 第九回

伝慈覚大師筆「色紙金光明最勝王経巻第六(しきしこんこうみょうさいしょうおうきょう)」  奈良時代 彩箋墨書(さいせんぼくしょ) 24.0×15.0㎝ 成田山書道美術館 奈良時代、天平文化が最も華やかだったころの写経です。...
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書の力 第八回 「日新」 松井如流(まついじょりゅう)

昭和40年第3回現代日本書家三十人展出品作  紙本墨書 二曲半双屏風 各139.4×69.8(本紙寸法) 東京五輪で日本は史上最多のメダルを獲得し、興奮冷めやらぬ方も多いのではないでしょうか。「日日に新たなり」(ひびにあらたな...
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書の力 第七回 後漢 開通褒斜道刻石

後漢 開通褒斜道刻石(かいつうほうやどうこくせき) 1帖 拓本  表具寸法39.9㎝×21.5㎝ 成田山書道美術館  中国中部で東西に伸びる秦嶺山脈(しんれいさんみゃく)は天府の地である四川と古都長安を長い間遠く...
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五輪十絶之一「魔女」 松本芳翠筆 一面

書の力 第六回              紙本墨書 56.8×140.3cm   成田山書道美術館  いよいよ東京五輪が目前に迫りました。様々な困難があっても選手の皆さんには思う存分の活躍を期待したいものです。さて、今...