ゆったりとした空間で、やすらぎのひとときを
小さな白い看板に「imoan」の文字。エレベーターを2階で降りると、コーヒーの香りが漂う、ゆったりとした空間が広がる。
同店は2014年に開店、和のテイストを取り入れたメニューも多く、赤ちゃんからお年寄りまで、幅広い年齢の人たちに愛されている。「プリン、あんこ、甘酒は開店当初、一緒に始めた亡き母のレシピ。どれもシンプルな作りだが、だからこそおいしい」と、カフェを経営する伊地知さん夫妻。
甘酒の麹は地元八千代市の老舗店のもの。「地元で手に入るものは出来るだけ地元で」。季節ごとに変わるメニューには、地元産の季節の野菜や果物をふんだんに取り入れている。今の時期のお勧めは、千葉県産のサツマイモ、あやこまちを使った「オレンジ芋のチーズケーキ(420円)」。
コーヒーは味と香りにこだわり、モカは八千代市のきたみcoffee、ブラジルは同市のごくり、ブレンドは印西市のマツムシコーヒーから仕入れている。店内の匂いにも気を配り、床のワックスがけは、米ぬか素材のもので行う。
店で使っているテーブルは、もとは餅を伸す板だったそう。「アンティークショップから来たときは、お餅が貼り付いていていたのを洗い、磨いて足をつけて設置した」。店内にはアンティークの小物が並び、ギャラリーではこだわりの雑貨も展示販売している。「奥に置かれた茶箱は祖母の、アンティークの大工道具は祖父のもの」だそう。
「ここで過ごしてリフレッシュ出来た、と言っていただけたときが、お店をやっていて良かったな、と思う瞬間です」。
先月22日からは、八千代市の芸術家たちとカフェのコラボ企画「ART×CAFE 2022」が開催され、写真作家のこじかあいさんの作品展示とコラボメニューも登場する。
▽東葉高速鉄道「八千代中央」駅から徒歩15分。11時~18時。水、木曜定休。(その他不定休あり。メニュー等も含めHPで確認を)。p1台。
▽八千代市大和田新田353-101ナツミビル2F。☏047・429・8681。
穏やかな雰囲気の伊地知さんご夫妻