フリーアナウンサーの桑原秀和さん(40)は、柏市立松葉第一小、松葉中、柏市立柏高校出身という生粋の柏っ子だ。
第103回全国高校サッカー選手権決勝戦では流通経済大柏高校側の実況を担当、柏レイソルの新体制発表会での司会や、2月16日、柏駅東口・西口で開催された豊昇龍関の横綱昇進パレードでも司会を務めるなど、地元での活躍が目覚ましい。
幼少期から野球に打ち込み、秀明大学在学中には萩本欽一氏が監督をつとめる茨城ゴールデンゴールズに所属していたという経歴を持つ桑原さんに話を聞いた。
―アナウンサーを目指したきっかけを教えて下さい。
ゴールデンゴールズで遠征に行くと、どこへ行っても萩本さんが場を盛り上げていたんです。その姿を見て感化され、僕もそんな風になりたいと思うようになりました。
―アナウンサーになるまでの苦労はありましたか?
大学2年生からアナウンサー専門学校に通って就職活動をして、71社めの日本海テレビジョン放送(放送エリア:鳥取・島根)でようやく内定をもらうことができました。内定もらったよと親に言っても最初は信じてもらえませんでした(笑)
局に入りたての頃は、活舌が悪くて「使えない!」と怒られることもありましたが、先輩のアナウンサーに指導してもらい、「休みの日は午前中2時間しゃべり続けるといいよ」など、具体的な努力の仕方も教えてもらいました。
―地元から遠く離れた土地でのデビューだったんですね。
はい。まず鳥取に降り立った時、一面に雪が積もっていたのを覚えています。まったく知らない土地で、知り合いもひとりも居らず、甘えられない環境だったのが今考えると良かったと思っています。
―その後、静岡放送に入社されました。
日本海テレビ時代からスポーツ実況は担当していましたが、日本でもスポーツ熱がトップクラスの静岡での経験は貴重でした。
―鳥取で8年、静岡で6年、腕を磨き2022年にフリーとして地元千葉に拠点をうつされました。
千葉で大学生だった頃の自分は何者でもなかったですが、アナウンサーという立場で地元に戻ってきた今、皆さんに声をかけてもらえることがとても幸せです。
先日の柏レイソル新体制発表会でのサポーターの方々の熱量はすごかったです。小さい頃から応援している地元チームに仕事で関われるというのは大きな喜びです。
―今後の目標を教えて下さい。
萩本さんには「普通に生活していて自分の名前を聞くぐらいに活躍して恩返しします!」と伝えてあります。地元千葉での仕事も増やしていけたらと思います。
―夢を追っている子どもたちに一言お願いします。
今やっている部活や勉強に徹底して打ち込むことが大切かな。それをやっていれば、この先目標が変わっても頑張れると思います。今の僕があるのは市立柏高校野球部での練習のおかげなんです。3年間で積み上げたことが自信になっています。今は夢がないという人も、一瞬でも興味をもったら行動してみる!考える前にやってみる、それが大事だと思います。
(取材:松原美穂子)