先月授賞式が行われた日本おもちゃ大賞2022アクション・トイ部門で、優秀賞を受賞した『Roomie-P』(ルーミーピー)は、赤ちゃんペンギン型のコミュニケーションペット。
モーションセンサーを搭載し、頭の王冠の上で手を動かすと顔の向きを変えるなど、15パターンの様々な動きをする。呼んだり手を叩いたりするとクルッと振り向き近寄ってきたり、抱っこしたり頭を撫でたりすると喜ぶなど、まるで本物のペットのような反応が可愛らしい。
製作・販売しているのは、松戸市にあるイワヤ株式会社。大正12年から続く老舗のおもちゃメーカーで、来年創業100周年を迎える。主に動く動物のおもちゃの開発に力を入れており、1950年代頃に販売され、映画『理由なき反抗』でジェームズ・ディーンと共演を果たしている『シンバルを叩くサル』も同社の製品だ。
開発課課長の梅邑直美さんに話を聞いた。
「当初、簡易仕様のおもちゃを企画していたのですが、コロナ禍になってしまい、おうち時間の増加によりペットロボットの需要が高まったことを受け、自宅で癒され、満足できるもの、年齢層が高い方も楽しめるものをつくろうと方向転換し、Roomie-Pの開発に乗り出ました。『動物園や水族館にいる動物で一緒に暮らしてみたい動物ナンバーワンがペンギン』というアンケート結果も後押しし、2年がかりで完成させました」
自身もペンギンが大好きと話す梅邑さんは、91年に入社以来、おもちゃの開発に携わっている。
「昔よりもペットロボットが一般的になり、子どもだけでなくおもちゃ好きの大人も増えました。一緒に住むパートナーとして、かわいい癒しの存在になってくれたら」と期待を寄せる。
発売は2022年9月。定価は16500円(税込)
〈取材・文=松原美穂子〉
イワヤ株式会社 松戸市松戸新田65-5 問☎047-702-3125