リレートーク4

ふれあい毎日連載

デザイナーならではの視点

「ウラヤスマーケッツ」

市川桂(いちかわけい)さん

 東西線浦安駅より徒歩7分、北栄にある「ウラヤスマーケッツ」は浦安市を中心に県内の食品、調味料、日用品、雑貨等を扱うアンテナショップだ。黒いハットを被り、丸眼鏡にカイザル髭を生やし、アタッシュケースを持って颯爽と歩くおじさんの立看板が目印だ。店主の市川桂さん(48)がひとり06運営している。

デザイナーでもある市川さんはロゴやショップカードのデザインを手掛ける。「その時に関わった商品を紹介する場を作りたいと思ったのが開店のきっかけ。選ぶ基準はおいしい、おもしろいと実感したもの。お客さんに教えてもらうことも多い」と話す。

 観光地が好きな市川さんは「みやげ話」も好き。誰かに話したくなるようなエピソードを添え、心に残るお土産になるような工夫を心がけている。

 市川さんは浦安やその周辺の魅力を伝えるフリーペーパー「地図とペン」も作っている。浦安在住だが、自分の住む街を何も知らなさ過ぎて驚いた。このこともアンテナショップ開店へ繋がる要素のひとつだという。

 「特別ではなく、生活と関わりのあるお土産屋でありたいといつも思っている」。オリジナルコーヒー『三番瀬ブレンド』は穏やかな味わいで、千葉に広がる干潟「三番瀬」をイメージ。ブルーとグリーンをバックに魚のスズキ君のイラストは市川さんのセンスが光る。

 近所のチーズ嫌いの女の子の顔がモデルとなったチーズ味のウラヤスナックも思わず笑いを誘うデザインだ。子ども連れの父親も多くやって来るが「いつ来ても、子どもがわくわくしながら宝探しが出来るところ。パパがいっしょになって商品を見つけ、子どものヒーローになれる場所です」と人気の秘密を証してくれた。

●次回は知人の小宮幸香(こみやゆきこ)さんにバトンを渡します。