新春のお慶びを申し上げます。穏やかにお過ごしですか、と昨年はご挨拶いたしましたが、初日の出に初詣、初売りに初夢と、実は「初」尽くしで忙しいのもお正月なのかも知れません。
学校でも新年初登校の日には「書き『初』め」を持参しますね。また、剣道部や柔道部には初稽古があったり、茶道部では初釜が催されたり、サッカー部の初練習には「初蹴り」といった呼び方があったりと「初」が続きます。
一方、ご存知の通り学校は4月始まりの3月締めという「年度」で動いていますので、年始と新年度の間には「三学期」があります。暦上では新たな年を迎えながらも、その学年で過ごした一年間の総まとめ、締めくくりの期間でもあります。それ故、時には「三学期」ではなく一つ上級の学年を冠して「○年ゼロ学期」と位置づけることがあります。
これには進級する年を迎えて意識や心構えを一段上げる準備を整える期間、といった意味が込められています。特に中学校や高校では新入生の登場で先輩や後輩の関係性が一新するので、しっかりと準備しなくてはなりません。
中でも小6や中3の皆さんは最高学年から新1年生への変身なので、それぞれ6年間、3年間の総まとめをしつつ、新たな環境での日々にふさわしい目標や挑戦を意識する時です。
もっとも、受験本番を意識せざるを得ない時期とも重なり、初詣の絵馬に書かれる願掛けも「合格祈願」となる皆さんもいらっしゃることでしょう。
そこで、絵馬には新たな学校生活への期待と新天地で日々挑戦し続ける自分へのエールを寄せてみてはいかがでしょう。神様には日頃の感謝を伝え、受験も含めて新たな「一年間」をがんばり抜く誓いを立て、力を尽くせるように見守ってくださいとお願いする。そんな始まりも素敵だなと思います。実は、担任の私の絵馬は毎年同じ。「皆が心身共に健康で力を尽くせますように」です。
■K太せんせい
現役教師。教育現場のありのままを伝え、読書案内なども執筆する。