ルールは自分のために守る

子どもの広場 ゆうび

 ゲームばかりしている子にもそれぞれ理由があるという話の続き。その他にもとにかく暇つぶし、惰性でやっていると言う子もいます。今のゲームは複雑で飽きにくい仕掛けがしてあります。やめようにもなかなか自分ではやめられないということもあるかもしれません。大人がスマホをついつい触るのを止められないのと同じです。


 いずれにせよ、ゲームの時間を制限する必要があると感じているならば、一番してはいけないのは親が勝手にルールを決めることです。当たり前のことですが、誰かに押し付けられたルールは決して長続きしません。私たちも「あなたは太りすぎだから毎日1時間走りなさい。あなたの健康の為よ」と言われて、気持ちよく従うことなんてできませんよね。大事なのは「私は今のゲーム時間長すぎると思うんだけど、あなたはどう感じてる?」と話し合ってみることです。親も子も譲り、譲られながらなるべくお互いが納得できる着地点を探りましょう。ここの話しあいでしっかり共通認識ができていれば、子どもは日によってムラがあるでしょうが大体約束を守ります。守ったことを過度に評価せずにいることも大事です。親が喜ぶからルールを守っているんじゃない。子ども自身が「ルールは自分のために守る」と感じているかです。

 子どもは親が自分を信じているかどうかをよく見ています。信用されているなと感じていれば、うるさく言わずともそこからはみ出るようなことはしません。逆に「大丈夫なの?」「ちゃんとやってるの?」「ずるしてないでしょうね」と疑われたり心配されたりし続けていると、自分を信じられなくなり、その通りの行動をするようになります。親が言うこと・言わずとも思っていることは無意識に強く子どもに影響します。


 口うるさく言って良い結果になる事は一つもありません。子どもがいずれの理由でゲームをしているのか知るため、まずは一緒に遊んでみるのもおすすめです。


『子どもの広場ゆうび』展9月18~23日 杜のアトリエ黎明(流鉄平和台駅より徒歩8分)にて開催
☎04・7146・3501 NPOゆうび小さな学園 杉山麻理江