三年連続金賞受賞!八千代松陰高等学校ギター部

ちば湾岸エリア

「全国学校ギター合奏コンクール2023」

八千代市

横浜みなとみらいホールで先月21日(月)、第34回JGAギター音楽祭「全国学校ギター合奏コンクール2023」本選が開催された。八千代松陰高等学校ギター部がB部門(自由曲部門)で金賞に輝いた。2021年から3年連続金賞受賞の快挙だ。コンクールには21団体、884名の演奏者が参加、日頃の練習の成果を競い合った。

曲目は「Canaryより第2楽章 竜血樹の島」(佐藤弘和作曲)。大航海時代を想起して、雄大な航路、未知の島、軽快な舞踏、冒険者の勇気と希望を思わせる楽曲だ。

大会でのリハーサル風景

同校ギター部の今回のコンクール参加者は64名(1年22名、2年33名、3年9名)。受賞の喜びに沸く同校を尋ね、ギター部のメンバーや指導者にインタビューを行った。

左から服部百香さん、豊田結菜さん、杉原涼太さん、青木千佳さん

 「新たに部長や副部長が決まり、入学したばかりの1年生も参加。新体制で練習を始めたばかりで、すぐにコンクールだったが、先輩が築いたものを受け継ぎ、本番へと臨んだ。コンクールを通して技術的にも大きく成長したと思う」と部長の杉原涼太さん(2年)。

 6月の文化祭で、事実上3年生が引退、2年生が中心となって作り上げた初めてのステージ。新体制のギター部にとって、今回の受賞は最高の船出となったようだ。

副部長の豊田結菜さん(2年)は「始めは目指す方向が決まらず、不安が大きかった。コンクールへ向けて部員同士が少しずつうまくかみ合うようになっていった」と試行錯誤の日々を振り返る。

指揮者の青木千佳さん(3年)は「未だ金賞という、喜びの余韻に浸っている。難しい曲だったが、きちんと指示を出し、曲のイメージを表現出来た。本番は今まででいちばんよい演奏が出来たと思う」と、重責を果たしきれた安堵と、受賞の熱い喜びを語ってくれた。

大ホールでの全国大会は、生徒にとって他校の演奏を聞いたり、比較出来たりと、練習期間も含め、技術、人間性ともに大きく成長出来る学びの場であったに違いない。

 ギターの魅力について副部長の服部百香さん(2年)は「弦の押さえ方や技法がいろいろあり、ひとつの楽器から多様な表現が出来、たたく部分によっても音色が違う」と語る。

 顧問の高橋澄成教諭はコンクールに向けての練習と今後の活動について、「今回の楽曲は昨年の10月から練習を開始。週3日の練習に集中した。レッスン中に大切にしていることのひとつは、スペインの舞曲などを取りあげる場合、時代背景もしっかりと伝えることにしている。通常は10人ぐらいのグループレッスン形式をとっている。今後は11月に出場する高校文化連盟主催の連合音楽会出場に向けて頑張りたい。また、地域のイベントでアコースティックライブなども開催して、地域の方々にも聞いていただきたい」と抱負を話してくれた。

左から、顧問の二瓶正美先生、外部指導者の又吉康之さん、顧問の高橋澄成先生

同校の櫻井丸校長は「創立の精神の一つに“文武両道”がありますが、学習との両立を果たしながら、3年連続で金賞を受賞したことを心からうれしく思います。スクールカラーである“さわやか はつらつ ひたむき”を体現し、更なる高みを目指して努力することを期待します」と、喜びを述べた。

 マドリッド王立音楽院出身でスペイン文部省の上級教授と演奏家資格を有する、同校ギター部の外部指導者で同市在住のギタリスト又吉康之さんは「コンクールの演奏は見事な集中力で、今までの中でいちばんの出来だった。のびのびとエレガントな指揮も素晴らしかった」と絶賛した。