たっちゃんの行ってきました

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成田山公園周辺

早春に梅の香を探して

 成田山公園の梅を見に行ってきた。梅まつりは2月17日から3月3日であるが、春の訪れを一足先に感じたい。平均樹齢70年を超える360本の梅が植えられているそうだ。

 京成成田駅で下車してすぐ右の坂を下り、表参道と並行して延びる道を歩く。レンガ造りの2つのトンネルを抜け、先ずは成田山書道美術館へ到着。

 日本でも珍しい書の総合美術館だ。コレクションは6000点以上。正面の中央ホールに高さ13㍍の原拓「紀泰山銘」が出迎えてくれる。圧巻である。17日まで、「新春特別展書の紙」展を開催中だ。本紙で「書の力」の連載を担当する学芸員の田村彩華さんに挨拶した。烏丸光廣について伺うと「2階に展示されていますよ」と。早速2階へ上がり、拝見。小さな作品だが、奔放な筆致が見て取れる。村松友視著の「烏丸ものがたり」で知り、興味のあった書家で歌人である。

 書道美術館を出ると、椿の花を写真に収めている男性がいたので「いい写真が撮れましたか」と声を掛けた。「花の開花はまだほんの少しですね。梅なら大本堂の入口に赤と白が咲いていますよ」と教えてくれた。

 公園内は思ったより寒くない。坂を上りきったところに早咲きの3本の梅を見ることが出来た。すぐ横に大きな赤石が奉納されている。北海道の日高産。どっしりとして見事な色だ。

 遊歩道を少し進むと、高浜虚子の句碑を見つけた。「凄かりし月の団蔵七代目」。歌舞伎の六代目市川団蔵と七代目團十郎のことを謳っている。成田山新勝寺は成田屋市川團十郎家ゆかりの寺だ。

まだ咲いていない梅林の中を大本堂の裏へ向かった。三重塔が見えてきた。左側の白梅が美しい。本堂の横で若い男女がおみくじを結び付けていた。始まったばかりの人生に幸あれ!

 銅葺き屋根の香閣から立ち上る煙を見ていたら、後ろから軽く肩をたたかれた。大本堂から出てきた僧侶たちの行列が通る道筋に私が立っていたのだ。通過する僧侶たちの袈裟が水色、萌黄、黄色と鮮やかだ。

大本堂の階段を上がり、お参りした。新年から災いの多かった今年は、特に世の平安と、いろいろなことを祈った。

 仁王門を出て、商店街を見ながら駅への表参道を歩く。鰻屋、薬屋、竹細工屋などと風情のある店が軒を連ねている。

「開運堂」に目が向き、中を覗くと龍神様が祀ってあった。プロジェクトマネージャーの朱利MARIAさんに話を訊くと「2022年12月に開店。龍の背に乗るとは自分の人生のステージが大きく変わるということです」と説明してくれた。店内の大きな龍のオブジェにまたがってみた。

 観光館を過ぎ、薬師堂まで来ると、女性の銅像が道行く人を見つめていた。三橋鷹女(みつはしたかじょ)の像だ。成田市生まれの俳人。生誕100年を迎えるに際し、多くの賛助者の協力により立つ。73歳で永眠。

遺作の「千の虫鳴く一匹の狂い鳴き」が紹介されていた。この俳人の生への強烈な執着を感じた。

▽観光に関する問☏0476・243198(成田市観光案内所)。