なのはなの国リレートーク① 光井浄司さん(72)

ふれあい毎日連載

自転車は友だち~風を感じて

「てんてんけん自転車天国研究会」代表

市川市

 葛飾八幡宮ニューボロイチで「てんてんけん自転車天国研究会」の看板が目飛び込んできた。そのコーナーに集い、談笑している数名の中に同会代表で、笑顔が魅力の光井浄司さん(72)はいた。

 「四季を通じて自転車散歩で市川のいいところを参加者と一緒にのんびり巡っている」。自転車はママチャリ、誰でも無料で気軽に参加出来る。

 10コースの内容は3月「菜の花ライド」と「市川桜巡り」、4月「野鳥と寺町」、5月「水元公園」、6月「ぐるっとライド」、7月「ひまわり畑」、8月「天体観測会」、10月「コスモス畑」、11月「奥市川の秋」、オールシーズン「江戸川サイクリング」と四季を通じて多彩。

 「サイクリングは遅い人に合わせ、苦しかったら離脱してよい自由さ。あまり無理をしない。安全を考えてグループの前後にスタッフを配置、手信号を使い、道路交通法に順じて安全走行を心がけている」。

 発足のきっかけは5年前、退職後に「街づくり講座」に参加したこと。「本八幡周辺は歩行者、自転車、車がひどく混雑する。自転車の使用率が高く、それをうまく活用出来ないか。地域や自治会を中心としてみんなで楽しむことが出来ればと考えたのが自転車散歩」。

 2021年2月に自転車ツアーを開始。各回の参加者は10名以内。60歳代前後が多いが30~40歳代の夫婦もいる。「こんなところがあったのか。この近くに住んでいる、など発見や交流の楽しみがある」。

 光井さんはかつて一般企業でマーケティングや調査、ソフトの市場導入という仕事に就いていたが、独立して小規模企業の支援を始めた。海外での仕事が多く、フィンランドの高齢者ケアや関連システムの構築と、製品の日本への紹介活動に携わっていた。「北欧の国の高齢者の自立した生き方に触発されることが多く、コペンハーゲンでは町のいたるところに自転車道路が整備されていて、その環境に驚き、自分の住んでいる町でも誰もが体力に応じて無理なく自転車を楽しめる環境を作りたいと強く思った」という。

 「今後は子ども自転車教室なども開きたい。様々な人々のアイデアを取り入れ、町の中で行き交う歩行者、自転車、車の関係性を良くしていきたい」と話す。同会のHpでは市内のサイクリングコースを紹介している。

https://www.tentensuisui.com/ ▼次回は知人で整骨院院長、中川周史(なかがわちかし)さんにバトンを渡します。