「気をつけてね」って言わないで―こどもの心を育てるには―  

ちば湾岸エリア

古山 明男 著

「いつも使っている何気ない言葉の中に、子どもを傷つける毒が潜んでいることがある」と古山明男さん(74)。野外型フリースクール「おゆみのの森でどんじゃらほい」を主催、多様な学びを推進する会、通称「おるたネット」や「千葉市教育機会確保の会」代表でもある。多くの不登校の子どもと保護者を35年にわたって支えてきた。

長年のふれあいの中で培ってきた子どもと接する際のノウハウを、事例を挙げてわかりやすく、語りかけるように著したのが古山さんの本書だ。

古山さんは子どもの心をゆっくりと大切に育てるということに重きを置く。「こうすればこうなる、ということは存在する。親や教師の側が気づきやすく修正しやすい言葉かけの仕方を紹介して、知ってもらうことが、この本の目的」。

「特に不登校の子どもと接する方々にはぜひ読んでもらいたい。この言葉はちょっと毒があるな、ということに敏感になることで、多くの子どもを助けられる」と話す。

 「勉強が遅れたらどうしよう、世間を外れたらどうしよう、という保護者の不安を解消したかった」とも。どこまでも子どもと保護者に温かいまなざしを向けるこの本『「気をつけてね」って言わないで―こどもの心を育てるには―』は、きっと多くの悩める大人たちの指針になるに違いない。

Kindle本(電子書籍)770円(税込み)。PC、スマホ等でも閲覧可。

著者の古山明男さん