不登校生の理想の生活

子どもの広場 ゆうび

 ゆうびは土日祝日も開園している為、行こうと思えば週7日通うことが可能です(※お子さんの状況やゆうびの都合で登園日数を決めさせてもらっている場合もあります)。ひと月のうち、毎日来る子もいれば、平日だけ来る子、土日だけ来る子、その日の気分によって決めて来る子、仕事や学業の合間にフラッと月1、2回来る子など。通い方はその子によって様々ですが、皆、自分が来たいと思ったときに来ています。


◆平日週4日、別のフリースクールに通っている朝くん(小6)。畑や自然活動が特徴のフリースクールを、毎回泥だらけになって満喫している。母親は「残りの平日1日が空いているのでその日をゆうびに充て、活動の幅を広げたい」と言う。「お休みの日は何をしているの?」と朝くんに聞くと「天気のいい日に家に居ちゃいけないとお母さんが言うから、外で遊んだり図書館に行ったりしている」。


 不登校生の親御さんの中には「学校に行っていないのだからその分、充実した生活をさせないと」と張り切る方もいます。ですが、一週間の全日程を親御さんが管理するのは、親も子も息が詰まらないでしょうか。


 不登校生の生活の作り方は確かに難しいです。子どもが小さいうちは生活リズムがあまり崩れないよう、親が週のルーティーンなどをいくつか決めることも有効です。ですが、ある程度大きくなれば、子ども自身が『自分の生活は自分で創る』ということを自覚し、主体的に行動を決められるよう、見守ってほしいと思います。怠けているように見えても口は出さず、まずは子どもが今日一日を主体的に過ごしたかを一緒に振り返って考える機会を設けましょう。「今日はフリースクールに行こう」、「今日は疲れているから家でゆっくりしよう」など自分の気持ちや体の調子に耳を傾けることは、大人になってからもとても大切なことです。親に言われてそうしたのではなく、自分で自分の生活を決めているという想いは自立につながります。


 今の子どもたちは忙しすぎます。学校に行っている子も週5日学校に行って、土日は習い事や塾があって、一体いつ遊んでいるのか心配になります。何も目的がない時間、ともすれば「暇だな~」というくらいのゆったりとした時間が育むものはたくさんあります。


☎04・7146・3501 FAX同7147・1491(NPOゆうび小さな学園 杉山麻理江)