チャンネル登録者数11万人。ランニング×コメディをテーマにした動画を配信し人気を集めているYouTuberたむじょーさんは、柏市立酒井根中出身の26歳。
陸上を始めたのは小学4年生。足が速く短距離も長距離も得意な子どもだった。お正月は家族で箱根駅伝を見るのが恒例で「いつか箱根駅伝に出られたらいいな」と思っていたそう。
市立船橋高校から帝京大学に進み、駅伝部へ。初めは練習がキツくついていけなかったが『これぐらいやらないと箱根には出られない』と信じてコツコツ練習を重ね、2年生で念願の箱根駅伝に出場。8区を走り区間11位に。
目的を達成し、その後何をしたらいいかわからなくなった。皆が就活を始める中、自分がやりたいことは何かと考えた時、以前から趣味で『ちょっと笑える日常の出来事』を動画にとって上げていたことを思い出し、ランニング系YouTuberをやってみようと思いついた。2020年3月、帝京大の卒業式の夜に1本目の動画を上げたところ思いのほか反響が大きかった。
その後すぐにコロナ禍になり、動画撮影の為の外出が出来なくなった。発想を変え、室内で『陸上あるある』などを語る動画を投稿すると、在宅している人たちに刺さり視聴者が増えた。今では10代~50代まで幅広い層から支持されている。
「お笑いの要素を入れることで、陸上に対して『つらそう、きつそう』といったイメージを下げたいんです。走った後の達成感を知ってもらって、もっと陸上競技の面白さを多くの人に届けたいと思っています」
2022年にYouTuberとしては異例ともいえるPUMAとのアスリート契約、2023年4月には柏市陸上競技協会強化部長に就任。市内小学生への競技指導やランニングイベントの企画運営など、活躍の場を広げている。
9月2日には、道の駅しょうなんで『たむじょーランニングセミナー&ランニング』を開催予定。「道の駅しょうなんは、YouTubeを始めた頃から撮影で使っている馴染みのある場所です。温泉やレストランもあって、ランナーにとって最高のスポットです。ぜひ一緒に走りましょう!」
陸上にもお笑いにも全力で取り組む姿勢が、多くの人に愛される要因かもしれない。
(取材・文=松原美穂子)