「コロナに、正気にさせてくれてありがとうと言いたいですね。」そんな思いを話してくれたのは、ルンビニグループ代表 佐々木麻子さんだ。
1995年に「ルンビニ」を創業・外国人スタッフ25人を雇用し、運営をしている。ルンビニは、東葛地区では知らない人は居ないと言っても過言ではないほど、地域に根付いてきた人気カレー店だ。
ただそんな人気店もまた、2020年3月に世界的パンデミック新型コロナウイルスの影響による「緊急事態宣言」「蔓延防止法」による大打撃を受けることとなる。
クラウドファンディング
「突っ立っていても仕方がない。クラウドファンディングをやろう。」そう立ち上がった彼女は、資金を集める為、多くの飲食店の協力者を募った。250店舗以上の協力店舗が集まり、いざスタート。
結果は目標金額300万円に対して、なんと4400万円を達成した。当時は他の事例も少なく、まだクラウドファンディングも理解されていない世の中であったのにも関わらず、成功させたのだ。
当事者意識を持たないと時代に置いていかれる
クラウドファンディングを成功させたものの、世の中の飲食店は給付金等があるとはいえ売上は30~50%減と、厳しいどころか悪化するばかり。
「メディア、報道の全てを鵜呑みにせず、惑わされず、自分で情報収集して決断する。自分の会社を守れるのは自分しかいない。」そして新たな行動に出る。
YouTube開設・通販事業開始・テイクアウト事業強化
立ち止まらずに、まずは試してみるという想いで情報を発信し、若い人に学び、今までやってきてない事にも挑戦してきた。そして、落ち込んだ売上をコロナ前の80%まで回復させたのだ。
売上を回復させる事で取引業者さんも助けることができ、地域も活性化させることができる。今まで当たり前だったことがとても「ありがたい」と思う瞬間が増えたと彼女は言う。この経験を活かして今後も地域密着にコミットし、地域店舗と手を取り合って助け合って行くと心に決めたと言う。
最後に
冒頭で述べた「コロナに、正気にさせてくれてありがとうと言いたいですね。」というのは、コロナによる損失は大きかったが、逆に世の中の見え方が変わり、損失よりも良い事に気づけたターニングポイントになったと言うこと。だからこそ、今までと同じ事をしていくのではなく、新しい事への挑戦を続けていくという信念を強く感じた。これからの彼女の行動に大いに期待したい。