義民 佐倉宗吾(木内惣五郎)を祀る大寺
東勝寺「宗吾霊堂」周辺(成田市)
紫陽花(あじさい)を見ようと宗吾霊堂大本堂裏手の「あじさい園」へ行ってきた。京成宗吾参道駅で下車、駅から北の方へ延びる長い坂を上り、突き当りを右へ。古い旅館や蕎麦屋を懐かしく感じながら歩くと参道入口に到着。約15分の参詣道だ。
土産物屋のひとつ、藤屋売店で店の人に声をかけた。
「ここで生まれて77年。1月は干支の龍の小物が売れた。平日のお客さんは少ないが、その分、いろいろと話が出来る」。言葉も表情も生き生きしている。「元気なのは他人と会って話しているから」と。「そこで宗吾父子が処刑されたそうです」とす.
ぐ前の義民、宗吾父子の墓を指さした。何気ない会話だが、衝撃が走る。大山門の左右には力強い仁王像「金剛仏阿吽両尊像」が安置されている。
山門をくぐると正面に大本堂が姿を現した。開基は古く、桓武天皇の時代に征夷大将軍、坂上田村麻呂が房州を平定した時に戦没者供養のために建立したと言われている。
1200年以上も前の歴史だが、身近に感じられる。この地域は自然に恵まれ、史跡も多い。
取材時は5月末だったので紫陽花の花びらは仄かに青味を帯び、咲き初めの美しさをたたえていた。白い花が房状についたカシワバアジサイが咲いてた。花の名は木札で知る。
6月には大きく育った様々な紫陽花が咲き、花と緑に包まれながら散策するのを想像した。「紫陽花まつり」は6月2日~23日。
期間中の日曜には茶会や箏の演奏会、農産物の販売もあるという。
■今回の散歩Data:宗吾参道駅~宗吾霊堂往復約2キロ、約3時間。