帯状疱疹と痛み・前編

健康

 日頃よく耳にする「帯状疱疹」という病気、皆さんは水泡ができる皮膚の病気と考えがちかもしれません。正しく理解することで重篤な合併症の一つである「帯状疱疹後神経痛」を防ぐことができます。


 まずは帯状疱疹とその合併症についてご説明します。原因は水疱瘡ウイルスで、日本人の90%以上の方が子どもの時に感染しており、体内の神経節にこのウイルスが潜んでいます。これが過労やストレスにより免疫力が落ちることで発症します。お年寄りの方が多く発症されるのも加齢による免疫力の低下と考えられます。


 人間は体中に神経が張り巡らされているので、どこにでも発症する可能性があり、皮膚の症状だけでなく神経にも炎症をおこします。そのため炎症を起こした場所によって様々な合併症を引き起こします。

 また、強い痛みとして発症部位に現れることがあります。これが「帯状疱疹後神経痛」と言われる合併症です。これはどこにでも出る可能性があり、50歳以上の約2割の方に3か月以上この痛みが続くといわれ、1年以上も痛みが続いたり、睡眠不足やストレスを感じたりする方もいらっしゃいます。


 しかし、原因となる疲労やストレスによる免疫低下を防ぐことで、予防することも可能です。食事のバランスを考え、睡眠を十分とるなど日頃の体調管理を心がける事が大切と考えます。


 もし皮膚症状が見られて怪しいなと思ったら、すぐに医療機関を受診してください。そして、わからないことや、疑問に思うこと、相談したいことなどがありましたら、遠慮なさらず気軽に薬局にご相談ください。

次号に続く



 
担当薬剤師 斎藤英祐 まり松戸薬局 松戸1329大橋ビル1F ☎047‐308‐7971 

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