大和田落語会 開口一番 笑門来福 春いちばん

ちば湾岸エリア

毎月第3日曜開催

八千代市

初席は古今亭菊之丞と古今亭始

地域寄席として多くの落語ファンに親しまれている「大和田落語会」の第234回、本年初席が先月21日、八千代市大和田の「丸花亭」で開催された。会場は天ぷらの「丸花」で、月に一日限り寄席「丸花亭」に変わる。席亭は同店主人の花嶋一彦さん。「この落語会は地域の応援もあって2001年4月に発足した。コロナ禍で休演が続いて苦しい時期もあったが、やっと日常が戻ってきた」と、幟を立てたり、下足の案内など、裏方の仕事に多忙な是谷真会長は話す。

同落語会は噺家と客席が近く、50人も入るといっぱいになる。若手からベテランの真打までが登壇、熱演を間近に見て、感じることが出来る貴重な高座だ。落語協会、落語芸術協会、円楽一門、落語立川流の4流派の隔たりなく出演するのも魅力の一つ。

初席の出演は古今亭菊之丞師匠と、この秋真打昇進が決まっている古今亭始さん。菊之丞師匠は市川市の国分高校出身。二代目圓菊の弟子で、四代目古今亭志ん生の孫弟子にあたる。

今や落語協会の理事も務めて多忙だが、明治の風情が漂い、「きれいごと」と褒められる芸風でよく通る美しい声と所作、趣味の良い着物姿には定評がある。「こちらはお客様が近く、お顔が見えるのが一番」と菊之丞師匠。NHK藤井彩子アナが女将さん。

落語会は始さんが一番太鼓で客を迎え入れ、開口一番は菊之丞師匠の「天狗裁き」で席が始まった。各二席を口演した後はじゃんけん大会で、出演者のサイン入り色紙や落語情報誌などがプレゼントされた。新年から福を当てた参加者は大はしゃぎで商品を受け取っていた。

落語会の後は出演の噺家さんを囲んでの楽しい打ち上げが開かれる。噺家さんと近しく話せるまたとない機会だ。

次回第235回は2月18日(日)15時開演「三遊亭萬橘 三遊亭萬丸 親子会」。

▽「丸花亭」木戸銭3000円(当日3200円)、高校生以下1000円。打ち上げは別途料金。京成線「大和田駅」下車徒歩3分の天ぷら「丸花」。

▽問☎FAX047・482・2934。