出品作品約50点
開催中~8月20日(日)まで
成田山書道美術館
突然ですが、皆さんは「大きなもの」を見た時、どう感じますか。私たちは大きなものを間近にして、時に驚き、感動し、感嘆の声をあげるかも知れません。想像を超えた大きな姿が、見る者の感情に働きかけるからでしょう。
もし視界の前に大きな文字が現れたら、何が書いてあるのか気になりませんか。特に最近は展覧会場の壁一面を覆うような大きな作品や、高校生がイベント会場で曲に合わせて思い思いの言葉を大きな字で書くパフォーマンスも目にすることが多くなりました。「大きな字」への関心はより高まってきていると思います。
![](https://bunya.ne.jp/wp-content/uploads/2023/06/・p1-2 千代倉桜舟「春殖」左)-1024x240.jpg)
![](https://bunya.ne.jp/wp-content/uploads/2023/06/・p1-1 千代倉桜舟「春殖」右-1024x240.jpg)
そこで今回は「大きな字」をテーマとした展覧会を企画しました。書いてある文章や言葉の意味が解りにくいと思われている方には、まず文字の書きぶりや字の大きさを見ていただきたいと思います。きっとそこには書者が何を伝えたいのかという創作のテーマと鑑賞のヒントが残されているでしょう。
![](https://bunya.ne.jp/wp-content/uploads/2023/06/・p1-4岩壁に彫られた大きな字を写し取ったもの.jpg)
![](https://bunya.ne.jp/wp-content/uploads/2023/06/・p1-5 大きな筆と後ろには常設展示「紀泰山銘」の大きな拓本-1024x683.jpg)
![](https://bunya.ne.jp/wp-content/uploads/2023/06/・p1-7 予備 手島右卿「天心」-534x1024.jpg)
![](https://bunya.ne.jp/wp-content/uploads/2023/06/・p1-6予備 貫名菘翁「眠雲臥石」-994x1024.jpg)
私も今回の展覧会を企画して、文字の大きさや書きぶりは書の印象に影響を与える要素の一つだと改めて感じました。デジタル化や疑似体験がもてはやされる昨今ですが、ぜひ実物ならではの存在感を楽しんでいただきたい展覧会です。(成田山書道美術館 学芸員/山﨑 亮)。
▽開館時間:9時~16時(最終入館は15時30分)。
▽休館日:月曜(休日の場合は翌平日)。
▽入場料:大人500(350)円、高・大学生300(200)円、中学生以下無料。
▽問☏0476・24・0774。成田市成田640。成田山公園内。