脳卒中の予防

名戸ヶ谷病院 脳卒中センター
社会医療法人社団蛍水会 名戸ヶ谷病院脳卒中センター・センター長脳神経外科部長 井上 靖章

 脳卒中の予防はどうすればよいのか、考えたことありますか。


 こんな話を患者さんにすると、「脳卒中になったらポックリいくからいいんだよ」ということを言う方もいます。しかし、ほとんどの脳卒中はポックリいけません。

 多くの患者さんは、片麻痺や失語(言葉が話せない)などの後遺症に悩み、その後遺症を抱えながら残りの人生を歩んでいくことになります。また、その生活は当然一人でできるものではなく、家族や友人からの多大なサポートを受けながら生きていくことになります。 


 こうした意味では、脳卒中は「死ぬ病気」でもありますが、むしろ「後遺症が辛い病気」と捉えてほしいと思います。そしてこの脳卒中の多くは予防することができます。メタボな状態や喫煙習慣を治療する理由は前回にお話しました。


 では、脳ドックではどんな病気が予防できるのでしょうか。例えばくも膜下出血というとても恐ろしい脳卒中があります。脳卒中のなかでは突出して致死率が高く、およそ50%の人は亡くなってしまい、20%くらいの人が後遺症に悩まされるというデータもあります。

 このくも膜下出血の原因は脳動脈瘤の破裂であることがほとんどで、この動脈瘤は脳ドックのMRIで発見することが可能です。そうすると発症する前に治療できる、ということです。

 脳動脈瘤はおよそ30人にひとりの割合で知らぬうちに頭の中に持っているとされています。こうした脳卒中の原因を検知して未然に治療することで脳卒中を予防するというのが脳ドックの目的の一つです。


 その他、脳の血管が細くなっている、知らぬうちに起こした脳出血や脳梗塞の跡がある、などもわかります。他の病気との兼ね合いで内科的な治療の目標値を定めたりすることもできます。

 こうした総合的な評価ができる脳ドック、一度受けてみることをお勧めします。


社会医療法人社団蛍水会 名戸ヶ谷病院脳卒中センター (新柏駅から徒歩約7分)
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