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ムスリムって!?②

『日本アジアハラール協会』訪問

 西千葉駅近くの日本アジアハラール協会の部屋に入ると、たくさんのピンが刺さった大きな日本地図が目に飛び込んでくる。ピンはハラール認証を受けた180社以上の企業の所在地を示し、北海道から沖縄まで日本全国にあることが一目でわかるようになっている。

 日本アジアハラール協会は、東京大学農学部生物環境工学科(食品学科)を卒業したサイード・アクター博士によって2013年に設立された。約10名のスタッフ(監査員と宗教の専門家)が食品、化粧品、薬品だけではなく宿泊施設やレストランのハラール認証や講演などの様々な活動を行っている。

 ハラールって聞いたことはあるけど…。ハラールとはアラビア語の言葉で「許可されたもの」。アッラーを唯一の神とするムスリム(イスラム教徒)は、日常生活において口にするものや身に着けるものは、イスラム法で許可されているものだけに限られている。その許可されたものがハラール。

ハラール認証とその食品
「アッラー」と書かれた飾り文字を紹介するサイード博士

そんなことを言ったって、加工された食品や化粧品の原料がハラールであるかどうかや、調達方法が許可されたものであるかどうかは見た目からではわからないではないか!そう、そこで登場するのが、ハラール認証だ。認証された品物には認証の印が明記され、宿泊施設やレストランには認証書が渡される。それを見て、ムスリムの人たちも安心して使用できるというわけである。

 数年前、教師をやっている友人からこんな話を聞いた。ムスリムの女子児童の親から、一泊二日の鎌倉修学旅行への許可が下りないというのだ。食事と宿泊施設が理由であった。

世界三大宗教の一つであるイスラム教の信者数は世界で17億人、日本国内では10~20万人とも言われている。イスラム教徒は増え続けており、日本でも空港や駅、家電量販店やモールなどに簡易礼拝所が設置されるようになってきている。

また、首都圏を中心に、ハラール焼き肉やハラールラーメンを提供する店も登場した。東京大学をはじめ全国20以上の大学生協ではハラール食を提供するようにもなった。これから、ハラール認証がさらに広まっていけば、前述の女子児童のようなこともなくなっていく。

 ちょっと出かけた際には、ハラール印を探してみよう。結構身近なところで見つけられるはず‼

▽千葉市中央区松波2-6-2。CICCビル5階。

☎03-5413-8418。

(土日祝 休業)

https//web.nipponasia-halal.org/about