千葉商科大学(市川市)で2011年より行われている『学生ベンチャー食堂』は、意欲ある学生が在学中に起業することを奨励し、キャンパス内食堂スペースでの飲食店の出店・経営を支援するもの。
授業で学んだ理論を店舗の運営に活かし、実社会で役立つ経営の知識とスキルを身に着けることができる。
学生自身が学生と教職員への『食』の提供という重要な事業を担うに当たり、収支計画の適正さ・経営体制・衛生管理方法など厳正な選考が行われる。選考を通過した学生経営者は、飲食店の営業条件となる食品衛生責任者資格の取得や、営業許可の取得、税務署への開業届け出など、プロの飲食店経営者として開店に必要な準備をする。
2023年春より、新たに事業継承店舗『彩食菜』(いろどりしょくざい)と、新店舗『翔天』(しょうてん)がオープンし、5月18日にオープニングセレモニーが行われた。
『彩食菜』は、カツ丼やオムライス、鶏そぼろ丼などガッツリ系のメニューが豊富。岐阜県出身の野々村青矢さん(商経学部経営学科4年)が、前経営者からの引継ぎで経営を行う。
「今までのメニューに加え、岐阜の名物の味噌カツを試作したところ大好評だったのでレギュラー化した。地元の味を再現できるようにしていきたい。前店舗を超えることが目標」と意気込みを話した。
『翔天』は、ホットスナックの専門店。フライドポテト、ナゲット、チュロスなど、学生たちの小腹を満たすラインナップが魅力だ。揚げ油には植物性油と動物性油を配合、フライドポテトには塩とアミノ酸を使用するなど、素材にもこだわっている。
経営者の森天馬さん(商経学部経営学科4年)は、「入学前から学生ベンチャー食堂に興味があった。他の学生食堂とは毛色が違うところをアピールしていきたい」と話し、椎名飛翔(つばさ)(人間社会学部3年)さんは、「開店に当たりお世話になってきた方に感謝を伝えられるような店舗にしたい」と話した。
コロナ禍を超え、今春からは一般の方も利用できる『学生ベンチャー食堂』。学生たちのチャレンジをぜひ応援してほしい。(写真・文=松原美穂子)
千葉商科大学学生ベンチャー食堂(アゴラ)千葉県市川市国府台1-3-1
営業:月~金 11:00~13:30(彩食菜)
月~金 10:45~15:45(翔天)
問合せ 047・373・9968(同大学経営企画室広報グループ)