柏には沢山のストリートミュージシャンや頑張っているアーティストがいますが、良い意味ですごく特殊というか別格だな、と思うのが ホタルライトヒルズバンド(以下ホタバン)です。昨年はNHKみんなのうたで「金魚のジョン」という曲が全国的に知れ渡ったバンドで、初代柏音楽大使でもあります。
彼らの歌はなぜここまで心に響くのか、誰とも比べられないくらい特別なのか、ずっと私が考えていたことでした。言葉、メロディー、歌声、全てが素晴らしいのはもちろんですが、それプラス何かが彼らを柏のミュージシャンの中で特別な存在にしているはずと。
今回はホタバンのボーカル藤田リュウジくんにお話を伺いました。
2011年5月26日、全オリジナル曲で初めてワンマンライブをしたその日が結成日。ちょうど今年が結成10周年になります。
はじめは柏の高校の軽音学部の仲間で結成された当時流行りのギターロックバンドで、都内を中心に活動していたのですが、自分らしい音楽を求め解散。藤田くんと現メンバー徳田さん、そして色んなきっかけから集まった5人で結成されたのがホタバンです。
「とにかく音楽を純粋に楽しみたい」、そんな想いでみんなが同じ方向を向いて、POPなライフソングを歌うバンドがスタートしました。
25歳までは生活やバンド活動などの拠点が都内でしたが、その全てを青春時代を過ごした柏に戻し、新たにスタート。柏駅前のカフェでアルバイトをしながら活動を続けました。カフェでの出会いが最初の転機となり、そのご縁から地元レーベルが立ち上がり、ミニアルバムを発売することになったのです。
ちょうど時代はSNSが流行り始めた頃で、現地に足を運ばなくとも柏から遠く離れた場所にも歌が届く時代になっていたこともあり、よりふるさと柏にこだわっていく決心をしたそうです。
2012年から毎年アルバムを出し続け、2014年からは柏でのサーキット型フェス「MUSICSUN」を藤田くんが中心となり成功させ、その勢いは加速して行きました。
2015年には有名な野外音楽フェスである「SUMMER SONIC」に出演してバンドとしての手応えを感じ、2017年には柏文化会館大ホールでのワンマンライブも成功させ順風満帆のように見えました。<後編へ続く>