仲間がいて、ここでしか学べないものがある

ちば湾岸エリア

ボーイスカウト鎌ヶ谷第2団 団委員長

太田尻 工(たくみ)さん

鎌ケ谷市

ボーイスカウトは1907年、イギリスで始まった。日本では1922年に日本連盟として創立、まもなく100年になる歴史ある青少年教育活動団体だ。小学校1年生のビーバースカウトに始まり、小3からがカブスカウト、小6からがいよいよボーイスカウトと呼ばれる。その姿は街頭募金などで見かけるが、目的や活動はなかなか知られていない。

ボーイスカウト千葉県連盟理事で、団委員長として鎌ヶ谷第2団を率いる太田尻 工さん(56)を訪ねて、お話を伺った。

「ボーイスカウト活動は、入り口は楽しみながらだが、自然の中でのキャンプや野外活動を通じて技を身につけ、ルールを守り、それぞれの自主性や協調性、思いやりを養っていく。社会人として生きていくためのたくましさやリーダーシップなども学ぶ」と太田尻さん。

太田尻さん自身は母親のすすめで、小3で入団した。「生後3歳で父親を亡くした。母も苦労して育ててくれたと思うが、団の先輩や指導者に育ててもらって一人前になれたと思う。ここでしか学べない事がある。無駄なことは何一つない。今は恩返しのつもり」と話す。

約3万人が集い開催された日本ジャンボリーに参加、テントが倒れるほどの台風の直撃に2度も遭遇した。また、時にはハイキングで道を誤ることも。「一緒にやる仲間がいて、協力して課題に挑戦。苦境の中でこそ、人を笑わせられる技術が必要だと知った。苦しい経験が社会に出た際に役立つ」。

千葉県では現在、約5000人の加盟員が活動している。今の子どもたちはサッカーや塾など習い事が多様化し、1986年のピーク時の約半分の加盟員数だという。「他のスポーツと違い、結果が見えづらいが、目先の勝負ではない。異年齢の仲間の中での経験は、健全な心と体を養い、人格形成に役立っていると思う」と太田尻さん。現在は女子も約3割在籍する。鎌ヶ谷第2団の活動状況は以下で知ることが出来る。

http://kamagaya-bs2.org/

▽問☎090・3043・7999(太田尻さん)。