ご褒美はなくても 

子どもの広場 ゆうび
ご褒美はなくても

 ◎研くん(小4)は小3から不登校。虫や運動が好きで、ゆうびではのびのびと独創的な遊びをたのしんでいます。そんな彼が「最近家で勉強している」と言います。不登校になってから全くやっていなかった勉強を、なぜする気になったのか聞くと「パパが毎日勉強したらゲーム買ってくれるって言ったから」ということでした。「勉強」や「家のお手伝い」、さらには、不登校生にとっては「学校に行くこと」など。子どものそういった行動に親がお小遣いなり、何か買ってあげるなり、『ご褒美』を与えるということはよく耳にする話ですが、子どもにどのような影響があるでしょうか。


 昔、大学の心理学の講義でこんな話を聞きました。◇教授の子どもがテレビゲームに熱中しすぎ、時間を決めても守らないことが度々あったので、こんな手法を試してみた。ゲームではない、目新しいおもちゃを用意する。そのおもちゃでまず、親がたのしく遊ぶ。子どもはテレビゲームをやっているが、気になり、「僕にもやらせて」と来る。そのとき「あと10分テレビゲームをやったら貸してあげる」と言う。10分後、テレビゲームをして子どもがまた来る。「あと5分テレビゲームをしたら」と言う。子どもはその後、テレビゲームをすることが嫌になったそうです。


 つまり、報酬のためにやる行動は、たとえ本来好きなことであったとしても「いやなこと、嫌いな事」として認識が強化されるということです。おもちゃを買ってもらうためにやる勉強は、煩わしい、ますます嫌なものになるでしょう。本当は勉強にも面白さがあって、自らたのしんで取り組める時がくるかもしれないのに、残念なことです。


 何かを頑張らせるための「ご褒美」でなくていいのです。子どもはご褒美がなくても、本当に自分で頑張りたいと思う時は、頑張るものです。それより、なんでもないとき(ご機嫌を取るためなど理由もなにもないときです)に、子どもの好きなお菓子をお土産に帰る。などの方が無条件の愛情が伝わります。ほんのたまにで、いいのです。


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