旅スケッチ

ふれあい毎日連載

春満喫 千葉港を巡る

 千葉港へ行き、観光船に乗ってきた。天候の状況によるが、1日2本の運行。

今回は13時時30分発の「港めぐりコース」に乗船した。旅客線ターミナル「ケーズハーバー」へ向かう。

少し早く着いたので、昼食をとりにターミナル内のシーフードレストラン「ピアワン」へ入る。店内は広く天井が高いので豪華客船の中にいるようだ。9つの窓があり、窓の向こう側の水槽の中を大きなカメや魚がゆっくりと泳いでいる。他の窓に一瞬、人影が横切った。潜水服に酸素ボンベを背負った人が、また他の窓に現れた。ダイビング体験教室だろうか。

私の隣のテーブルで1歳ぐらいの幼児を連れた二組の母子が食事を楽しんでいた。この近くに住んでいて、ときどきランチを食べに来るのだそうだ。

食事の後、外を散歩。雲間から光が射してきた。カモメが防波堤に集まっている。大型船の存在感と軽やかなカモメ。いかにも港の風景だ。

出発30分前に観光船乗り場のケーズハーバーへ行き、乗船券を購入した。観光船部門の谷口さんによると「平日のお客さんは少なく、土日曜が多い。予約制の夜間の工場夜景クルーズは人気です」とのこと。

桟橋に接岸されている遊覧船「あるめりあ号」に乗り込んだ。入口のカモメのイラストがかわいい。出発すると、千葉港のランドマーク、千葉ポートタワーがすぐ左手に見えてきた。

カモメが船の周囲を軽やかに飛び回っているのを見ると解放感が湧き上がって来る。海から千葉港を見るのは初めてだ。

数分も乗っていると、石油、LPG貯蔵の円柱形タンクが見えてきた。さらに2基の巨大なクレーンが現れ、圧倒される。

目まぐるしく現れる光景に、40分の乗船はあっという間だが、満喫した。

船を降り、周辺を散策する。シルバーのキッチンカーがアート作品のように2台並んでいる。

ターミナルのケーズハーバーは船の利用のための待合所、券売所のほか、シーフードレストランやカフェ、大型水槽などが一体となった複合施設だ。

仮に乗船しなくても、海を眺めながら食事やお茶をするにはよい所だ。この季節にはおすすめだ。

帰る途中、ダイビングショップ&スクールココナッツに立ち寄り、大型水槽で体験教室をやっているのを見学した。係員は「今は、スクールは休みで、ダイビングをしている人はいないはずですが・・」と。しばらくして、「水槽を清掃する人ですね」と教えてくれた。