みなさんが普段飲んだり使ったりしている薬はどんな形をしていますか?
病気になった時や、けがをした時などに役に立ってくれる薬ですが、似たように見えても様々な理由で状況に適した『剤形』がきめ細かく採用されています。
普段よく目にする固形のお薬も『錠剤』と呼ばれる剤形の一つです。また、錠剤の中には、口の中ですぐ溶ける『口腔内崩壊錠(こうくうないほうかいじょう)』や腸で溶ける『腸溶錠(ちょうようじょう)』、薬がゆっくり溶け出す『徐放錠(じょほうじょう)』など、一口に錠剤と言ってもたくさんの種類があるのです。状況に適した『剤形』が採用されている、とお話ししましたが、先述した剤形にすることでどのようなメリットがあるのでしょうか?
まず、『口腔内崩壊錠』は口の中ですぐに溶けるため、水なしで飲めるという利点があります。飲み込むことが難しい方にもぴったりですね。
次に、『腸溶錠』です。腸で溶けるってどんな利点を生むのか少し難しいですよね。薬の成分の中には、錠剤が胃で溶けてしまうと胃酸によって壊れてしまう成分や、胃を荒らしてしまう成分があります。このように胃で溶けることでデメリットがある成分では腸溶錠の方が服用する際に安心できますね。
最後に、『徐放錠』はどうでしょう。ゆっくりと溶け出す、ということからすぐにわかる人もいるかもしれません。ゆっくり溶けることで、長く薬が効きます。そのため、薬を飲む回数を少なくしたり、副作用を軽減したりすることができるのです。
少し剤形について興味がわいたでしょうか?ご自分のお薬の剤形が気になった方はぜひ薬剤師に聞いてみてください。
担当薬剤師 五香薬局実習生 望月菜々子
問☎047・360・3600
一般社団法人松戸市薬剤師会