「忘れないよね、その痛み」

子育てららら

先輩ママさんは「もう忘れちゃったわよー」「だんだん記憶が薄れていくのよねー」みたいなことを笑いながら言うので、実際は大したことないのだと思っていました、出産。

 私は、比較的我慢強い(痛みに強い)方だと思っているので「陣痛に気が付かなかったらどうしよう」と、真剣に考えていました。出産2日前まで仕事をしていましたし、陣痛がくるその日もニコニコとお祭りに出かけていました。

 先輩ママに出会い「なんかもう下がってきてそうだねー」と言われたことを覚えています。夕暮れ時、お祭りの演奏と、美味しい屋台のご飯…優雅だなあとのびのびしていた時、私のお腹に痛みが走りました。

 激痛ではなく「なんか痛い」程度です。なんだー、陣痛余裕じゃん。しばらくするとまた痛みが来ます。5、6回を越えて来たときに初めて旦那さんに言いました。「これ、いつもと違うと思う。」

 これが、18:50くらいの出来事です。最初は喋れるくらい余裕でしたが、21:00を回ってきたところで喋れないくらいの痛みになってきました。産婦人科からは「10分感覚になったら電話をください」と言われていたので…電話をしたのは0時を回った頃でした。電話口の看護師さんから言われた一言は「7分間隔になったら、もう一度電話ください」。

ええええええええええ!?

 陣痛は一度来ても、遠のいてしまう方もいるのだとか。結局、再度電話したのは夜中の3時。

 祈るのは「遠のかないで、お願いだから、こんなに痛いのもう一度は無理だから…」ばかり。そこから出産する朝の11時まで、本当に壮絶な時間でした。先生に「タイム!ストップ!まった!一時休憩!」と言いたくなったのですが、痛みで叫び言えませんでした。

 先輩ママさん。なぜあんなに笑いながら「痛いよー」「痛かったよー」と言えたのですか…。

 笑えないです。この痛みを忘れるほど、どんどん成長していくんですよね…子どもって。そしていろんな悩みも不安も喜びも押し寄せて来るんですよね。

楽しみやら、不安やら。