農園で秋の収穫体験
芋掘り、落花生掘り
成田市
千葉県は日本の落花生生産量の8割近くを占める。落花生狩りが出来る農園があると知り、家族で収穫体験へ出かけた。台風一過の秋晴れの中、訪れたのは成田市にある、大正時代創業の「小山農園」。
東京ドーム3個分という広大な畑には、様々な作物が育てられている。
当日は落花生、さつま芋、里芋の収穫が出来るそうで、受付を済ませ、早速落花生畑へ向かう。
「落花生」と書かれた看板はあるが、土の上に出ている部分には、おなじみの落花生の姿は見当たらない。見ると、娘が早速、茎と葉の部分を持って引っ張っている。なかなか抜けないので、父親も手伝って、少しずつ力を入れていくと、ぶちぶちと落花生の鞘が土から顔を出した。ズブッと抜けて、根っこのような茎に、たわわに実った落花生が現れた。「落花生は、豆なのに、こんな風に土の中に実が出来るんだ」。これは最近注目の、茹でて食べる品種「オオマサリ」。その名の通り、大粒でお見事。食べごたえがありそうだ。
次はさつま芋「紅高系(べにこうけい)」の畑へ。泥だらけになりながら、畝を掘り返して芋を探る。新芋は蒸すと、ぱっくりと皮がはじける。甘くて女子の好物だ。続けて、借りたスコップを手に里芋畑へ。畑の中に分け入って、良さそうな株を選ぶ。周りを掘っては茎を揺らす。それを何度も繰り返すと、プチプチと根が切れて、ついに子どもの頭ほどもある親芋と小芋が現れた。夢中になって掘り続ける娘。自分の力で掘り出せたときの満面の笑顔。土に触れていると、内側から力が湧いてくるようだ。
その日のわが家の食卓は、大地からの贈り物で大いに賑わった。自ら収穫した作物を食べる。そのときの喜びの表情を想像してほしい。
10月の収穫体験は、さつま芋、里芋掘り、栗拾いを予定。詳細はHPで確認を。入園料一人300円。
▼「小山農園」成田市十余三151-6。
☎090・4847・7644。