8月7日 八千代市
昨年、活動20周年を迎えた「八千代オイコス」。「花輪川の整備」を骨子に、子どもたちに水、川、水辺の生き物を通して環境の大切さを考えてもらおうと、「川の学校」の活動を展開している。
農家の高齢化で耕作放棄地が増えている同市の現状を踏まえ、里山保全の一環として16年前から始めた「米作り体験」では、市民と共に無農薬での米作りを行うなど、多くの環境保全活動を行っている。その活動の一つに「ホタル観賞会」がある。
オイコスの前身は「ホタルフォーラム」で、25年前からホタルの生息調査を行っていた。「当時は市内30カ所でホタルを見ることが出来たが現在は激減して3カ所に」。「ホタルは、その明滅によって結婚相手を探す。たった一台の自動販売機の光であってもそれを阻み、ホタルがいなくなってしまう」と元代表の川瀬純一さん(82)は語る。
「学者ではないので断言は出来ないが、農薬が使用されず、幼虫の餌となるカワニナやサカマキガイといった巻貝がいる事や適度な暗さがあることなどが、ホタルを保全する必須条件」と代表の金室彰さん(69)。
「ホタルは清流、環境の良好さを示すバロメーター。少なくなったとはいえ、身近にホタルを見られる環境が八千代にはまだ残っている。市民の皆さんも一緒にこの環境を大切にし、ホタルが生息出来る町にしていこうと呼びかけている」と、鑑賞会の目的を話す。
「開発の手をどれだけ抑えられるか、これまで連綿と続いてきた農業を続けていける環境があるか、その中で人が自然への気遣いをどれだけ出来るかが重要」と話す。
「ホタルフォーラム」のテーマは「人もホタルも輝く町を」。環境への取り組みは、これからも続いていくことだろう。
▼「ホタル観賞会」8月7日(日)。詳細はホームぺージで確認を。
▽問☏090・1842・8738(小林さん)。