―四季連作大屏風と沁みる「生写し」―
開催中~5月12日
大正中期に大阪天王寺の茶臼山に建築された住友家本邸を飾るために描かれた木島櫻谷の「四季連作屏風」を全点公開。大正期の櫻谷は、独特な色感の絵具を用い、顔料を厚く盛り上げ、筆跡を立体的に残し油彩画のような筆触に挑戦。
そのために櫻谷は、「技巧派」などと称されたが、櫻谷の真骨頂は、それに収まらない極めて近代的なもので、リアルな人間的な感情を溶かし込んだ動物たちは絵の中で生き生きと輝きはじめ、とりわけ動物が折節にみせる豊かな表情は、観る者の心に沁みる。
江戸時代中期(18世紀)京都で生まれた円山四条派の代表的な画家たちによる花鳥画表現を併せて紹介することで、櫻谷の「生写し」表現の特質をライトアップする。
▽会 期:開催中~5月12日(日)11時~18時(最終入館は閉館の30分前)
▽休館日:月曜 4月30日(火) 5月7日(火)
▽入館料:一般1000円(800円) 高・大学生600円(500円) 中学生以下無料 ※( )内は20名以上の団体料金
※障がい者手帳提示の方本人と同伴者1名まで無料
▽会場:東京都港区六本木1‐5‐1「泉屋博古館」 ☏050・5541・8600(ハローダイヤル)
▽主 催:公益財団法人泉屋博古館 毎日新聞社
●写真 木島櫻谷《柳桜図》(左隻)大正6年(1917)