ふれあいあごら

ちば湾岸エリア

アフターコロナを見据えて、正しい知識と行動を

残暑が続く中、私たちは人類が経験したことのない新型コロナウイルス感染拡大という問題に直面している。これまでの研究、調査により、新型コロナウイルスは、感染初期の無症状時期にも感染性が高いこと、高温多湿や紫外線にも強い性質を持つこと、高齢に加え高血圧や糖尿病などの基礎疾患を持っている方は、よりリスクが高いことなどがわかっている。

最近の感染は90㌫が変異株に置き換わり、特にインド株と言われるデルタ変異は、子どもには感染しにくいと言われていた認識が覆され、多くの子どもたちが感染、県内の学童や保育園など、複数のクラスターが発生している。

しかし、子ども同士というよりも、やはり大人から子どもへの家庭感染の事例が圧倒的に多いことから、大人が日常生活の中で行う予防が、子どもたちを守るという意味で、大きな意義があることは間違いない。

ファイザー社の発表によれば、ファイザー社製(mRNA)ワクチンの2回接種で、デルタ変異インド株の87,9㌫、アルファ変異イギリス株の93,4㌫を防ぐことが出来るという。通常のインフルエンザのワクチンが50%㌫、はしかのワクチンが80〜90㌫程度であることを考えると、予防効果は非常に高い数値だ。

コロナウイルスの一番の予防、それはワクチンであることは明らかだ。もうひとつは予防として、マスクの知識が挙げられる。現在、様々なマスクが販売されているが、それらの効果の違いをご存知だろうか。マスクをした2人の人が向かい合っていると想定して欲しい。

■吸い込み、飛沫の減少

 ①不織布70%㌫。②ウレタン30~40%㌫。③布35~45%㌫。④フェイスシールド 効果なし。

■吐き出しの減少

①不織布80㌫。② ウレタン50㌫。③布66~82%㌫。④フェイスシールド 20㌫。    

以上、医療法人(財)はるたか会理事長、前田浩利医師の医療情報。実験結果から、相手の飛沫の吸い込み、自分の飛沫の吐き出しの両方で、一番適しているのは不織布マスクだ。それでも100㌫ではない。だからこそ、2㍍のソーシャルディスタンスが必要だ。

東京をはじめ、感染者の多い都市部を中心に医療崩壊が、始まっている。柏市では8月、妊婦感染者の受け入れ先が決まらずに、自宅で出産。救急隊が出産の21分後に到着、早産の男の赤ちゃんはすでに心肺停止状態であったという、悲しいニュースに衝撃を受けた。この原稿執筆中の8月23日現在、NHKの発表によると、千葉県内の自宅療養者数は7849人にのぼる。

保健所は、とうに能力の限界を超えており、濃厚接触者の対応は、全く出来なくなった。災害級だと言われる事態の今、更なる一人ひとりの予防への自覚と行動が問われている。

今を試練の時と受け止め、今一度マスク、ソーシャルディスタンス、手洗い、換気、検温、喉を潤す、加湿に努め、密閉空間、密集場所、密接した会話の3つの密を避け、連帯する時と考える。

アフターコロナの未来に希望を持ち、今一度生活習慣を見直して、周りの人々と助け合い、連携連帯していけたらと考える。(寄稿:市川市議会議員  石原みさ子さん)