脳卒中は日本の死因第4位であり『命に関わる病気』である一方、高齢者の寝たきりの約3割、要介護者の約2割を締めており、命を落とさなくとも『後遺症に悩む病気』であることを何度もお伝えしてきました。
ポックリいけるならそれでいいと言う方もいますが、それは多くの場合勘違いで、むしろ辛い後遺症に残りの人生ずっと悩まされるため、本人と家族両方にとって非常に重たい病気であると言えます。
この脳卒中によって発生する医療費や介護費も非常に大きいもので、わが国の場合は医療費の大部分を国庫負担しているため、税金の使い道としても悩ましいというのが現状です。
この状況を受けて、世界脳卒中機構は10月29日を世界脳卒中デーとして啓蒙活動などを行っています。日本脳卒中協会でも10月を脳卒中月間と定め、多くの啓蒙活動を行っています。
名戸ヶ谷病院脳卒中センターでも、柏レイソルやショッピングセンターや百貨店、飲食店などと連携を取り、一般の方々への啓蒙活動を強化して参ります。
私たちがなんとしてでもお伝えしたいメッセージは2つです。
1つめは「脳卒中は予防できるものが多い」ということ。生活習慣の改善や定期的な検診によって、脳卒中の大部分は予防することができるとされています。
2つめは「脳卒中は突然起こり、症状を軽減するためには一秒でも早く病院で治療を受ける必要がある」ということ。
前兆などないことがほとんどです。割れるような頭痛や片麻痺、言葉が出ない、などの症状が発生した場合は悩む間もなく救急車を呼んで脳卒中を専門にしている医療機関を受診してください。
正しく予防して、もしも発生した場合は直ちに救急要請する。このことが市民のみなさんにとって常識となり、脳卒中が原因で辛い思いをする人が少しでも減る日が早く来てほしいと願って、私たち脳卒中センターは日々活動をしております。
社会医療法人社団蛍水会名戸ヶ谷病院脳卒中センター(新柏駅から徒歩約7分)
☎04・7167・8336