不登校生の胸の内を想う親心

子どもの広場 ゆうび

 ふた月に一度、ゆうびで「不登校生の胸の内を想い支援の手立てを探る会」という会が開かれています。この会はその名の通り、不登校生への支援の手立てや家族の接し方のヒントなど、参会者の経験を通して話し合います。


―― ある月の会のメモ ――
◆高1男子の父親「毎朝、仕事中に息子から電話がかかってくる。『学校どうしようかなぁ…』と登校を迷っている様子。僕は『行ったら』とも『行かなくていい』とも言えない。ある時、家で一緒にいる場面で『あの電話って父さんなんて言ったらいいのかな』と息子に聞いてみた。息子は『別に何も言わなくていい。聞いてくれれば』と」。


◆中1女子の母親「娘が不登校になり、仕事中心の生活を辞め、親子をやり直している。リストカットもあり、娘が生きているだけでいい。ごはんを食べて、笑っていたらもう百点と思うようになった。学校は行かなくていい、好きなことをしていいと伝え続けているが、本人がそう思えていないようで胸が痛い」


◆高3男子の母親「強迫神経症なのか何度も同じことを聞いてきたり、手洗いが止まらない。『大丈夫、大丈夫』と気楽に構えるようにしているが、心配は尽きない。私の調子が悪いと症状が強くなる。親だって人間だし疲れる…」。


 どの親御さんのお話からも心を尽くして日々お子さんと向き合っている様子がわかります。
 ゆうびの元代表は「子どもは生まれながらに千差万別。『普通』というのは存在しない。『あの子のように』『あれができるように』と求めるのは子どもに失礼」と言います。不登校は本人のせいでもないし、もちろん親御さんの育て方のせいなどでもありません。子どもと一緒に苦しみに向き合うお母さん、お父さん、周囲の関係者の方。お子さんのこと、ご自分のこと、話すだけでも楽になることがあります。話したくなければ、他の人の話を聞いているだけでも結構です。お気軽にお出かけください。


☎04・7146・3501 FAX同7147・1491(NPOゆうび小さな学園 杉山麻理江)