高校生向けの起業体験プログラム「高校生・夢マルシェ」が、柏の葉のコワーキングスペースKOILで開催されている。
高校生たちが考えた事業やお店を、KOILに拠点を置くベンチャー起業家が支援し実現していくもので、社会や経営の疑似体験や起業家の人生と働き方を知ることで「自分が本当にやりたいことは何か」を探すきっかけとなる。
プログラムは全9回。第4回目の8月23日には起業家講演が行われ、株式会社Alice代表取締役社長 山本一輝さん(25)が登壇。山本さんは、東京理科大学工学部卒、株式会社ジラフの初期メンバーとして新規事業を歴任、2019年にディープラーニングによる画像解析とシステム開発に強みを持つ株式会社Aliceを共同創業した。
講演では自身の高校時代を振り返り、夢中になれるものを探すことと、目標を設定することの大切さを説いた。「まずは『憧れの大人や組織』を見つけて、それに近づけるように努力を積み上げていこう」と力強くアドバイスした。
参加者の吉田理乃さん(麗澤高校2年)は「将来は経営コンサルタントになりたいと考えています。起業は考えていませんでしたが、今日のお話を聞いてそういう選択肢もあるんだと勉強になりました。」と話し、郷田琉生さん(同高2年)は「皆さん目標があって素晴らしいと思いました。私はまだ定まっていないけど、将来は誰かの役に立てるような仕事につければいいなと思います。」と話した。
運営事務局代表の渡辺裕二さんは「20年後にリーダーとなる世代の高校2年生ですが、自己肯定感が低く将来の夢を持てない子どももいます。そういう子どもたちが、夢のかたまりである起業家と出会うことで刺激を受けるはず。また、起業家も新しい価値観を高校生からもらうことができ、お互いに高め合えると考えています」と話す。
2015年に始まり、5年間で46人が卒業した「高校生・夢マルシェ」。彼らの今後の活躍が楽しみだ。(写真・文=松原美穂子)
主催:高校生・夢マルシェ実行委員会、㈱アールワン・プロフェッショナル
後援:柏市、31VENTURES(三井不動産株式会社)
協力:麗澤高等学校