素材の確かな飛沫防止パーテーション -株式会社トッケン

なにつくってるの?東葛工場拝見

 長引くコロナ禍において、飲食店、役所や企業などで飛沫防止のパーテーションを目にすることが日常になってきた。柏市にある株式会社トッケンは、理化学研究機器の製造販売や共同研究開発をメインとする会社だが、現在品質の高い飛沫防止パーテーションの製造、販売もしている。

 トッケンの共同研究や開発実績先には、味の素、花王、キリンビールなどの一流の大手企業や東京大学、京都大学など多数の大学が名を連ねている。トッケンは、プラズマや真空を主にした技術集団のナノテックグループ(社員約40人)に属しており、社員5人という少数精鋭の会社だ。課長の塩見浩人さんは、「当社は、研究機器などを特注で受けています。お客様の希望に沿って丁寧につくっていますので、数か月かかるものもあります」と語る。

トッケンの技術が集結した凍結粉砕装置

 研究機器をつくっている会社がなぜパーテーションを?と疑問を抱く人も多いだろうが、それは、トッケンが製作したDNAを分析する機械や細胞培養の装置などを覆っているアクリル板(箱)の技術を生かしてパーテーション作りに役立てている。そのアクリル板は、細胞の研究にも使用できるように温度を一定に保ち、透明性にも優れている。柏商工会議所にも納品しており、企業や大学などへの受注も伸びている。

 トッケンのパーテーションの特徴は、オーダーメイドに対応しておりカスタムができること、素材の信頼性があること、現地まで足を運びサイズ調整などをしてくれることだ。また、別売りだが、一枚一枚パーテーションを手作業で消毒することなく、自社製品の「UV‐C殺菌灯」で一気に殺菌できる機械も備えている。

 ネットにある安価な製品とは違って、高品質なので一枚6000円ほどだが、個人のお客さんの注文にも応じてくれるHPまたは、電話で問い合わせが可能。

(取材・文=高井さつき/写真=高井信成)

 


 ■株式会社トッケン 柏市柏インター南4番地6ナノテクノプラザ ☎04・7135・8247