Q.私の悩みを聞いてください。私は泣き虫です。先日も中学校の卒業式で涙が出て止まりませんでした。人前で泣くのは恥ずかしいと思いながら、すぐに泣いてしまいます。テレビを見ても、漫画を読んでもすぐ泣く癖を直したいです。(10代女性)
A.「なみだはにんげんのつくることのできる一番小さな海です」という脚本家・寺山修司さんの言葉があります。涙を海に例えている素敵な言葉ですよね。
涙は美しいものの例えかもしれません。人は、泣いている人を見ると慰めてあげたいとか元気づけ
てあげたいと思うのではないでしょうか。
感動のあまり素直に泣いている人には、こちら側も感動してしまいます。
人間にとって泣くことは、眠ることよりも脳疲労が抜けていくと言われています。
泣くことは、副交感神経の働きによるもので、この副交感神経はリラックスしているときや休息しているときに働きます。泣いた後は、気持ちがすっきりしていませんか?これは、きっとこころがリラックスしたということでしょう。
泣くことで、精神の安定やストレスに対抗する幸せ物質「セロトニン」が放出されます。
また、涙には「マンガン」という物質が含まれていて、これが増えるとうつ病のリスクが上がると言われているので、マンガンを体外へ出すのにも泣くことはいいようです。
そこで、最近あまり泣いていない人、なかなか涙が出ない人に「涙活(るいかつ)」をお勧めしたいです。
悲しい映画やこころが震える映画、あえて見てみませんか?感動しそうになったらその気持ちを更に高めて泣いてみましょう。
あなたは、とても感受性の強い人だと思います。その豊かな感受性を持ち続けていると、きっと人の苦しみや痛みの分かる優しい女性になっていくはずです。泣くことは、素直な感情の現れです。
「自分に素直になれた」という気持ちこそが、本来の自分へ帰っていく気持ちなのかもしれませんね。
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