花粉症かなと思ったら

　花粉症とは、アレルギー性鼻炎の中でも花粉が原因でアレルギー症状を起こす病気のことであり、季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれます。症状はくしゃみ・鼻水・鼻づまりのほかに、目のかゆみや涙、 喉のかゆみといった症状が現れることがあります。

　基本、原因となる花粉の飛ぶ時期にだけ症状がありますが、近年では数種類の花粉に反応する花粉症 や、ダニや動物など季節に関係のないアレルギーと花粉症の両方の症状が一年中ある人もいます。

　花粉は一年を通して様々な種類のものが飛んでいます。「花粉症かな？」と思ったら、自分で判断する前に、近くの医療機関にかかってください。花粉症を起こしている原因植物も、症状の出方も人によって様々です。検査によって分かるので、まずは原因を探り、自分に合った治療方法を見つけることが大切です。

　花粉症の治療には症状を抑える「対症療法」と、完全に治すための「根治療法」があります。

　対症療法は、内服薬、点鼻薬、点眼薬、レーザー手術があり、根治療法として「アレルゲン免疫療法」があります。花粉症の原因となっている物質（＝アレルゲン）を少ない量から取り入れ、徐々に増やして、免疫を獲得する治療法で花粉に反応する体質自体を変えていこうという考えです。スギ花粉舌下液を舌の裏側に滴下し、そのまま２分間待ってから飲み込むというもので注射のように痛みもなければ、頻繁に通院する必要もありません（通院は１カ月に１回ほど）。治療には２～３年かかりますが、花粉症が治り得る唯一の治療と言われています。

　セルフケアとして花粉が多く飛んでいるシーズンは、外出時にはメガネとマスク、帽子をして、帰宅したら花粉をよくはらい、洗顔、喉・鼻うがいをする。花粉が多く飛んでいる日は窓を開けない、布団を外に干さないことが大切です。

担当薬剤師　東風平秀博

　
　問☎047・360・3600一般社団法人松戸市薬剤師会