大手企業が認めるLED照明 株式会社ペンタクト

なにつくってるの?東葛工場拝見

 並べられたいくつものLEDライトには光が灯っている。デスクには、細かな作業をするペンチや小さなLEDチップがあり、工場というよりも工房に近い。

 ここ、松戸市八ヶ崎にある株式会社ペンタクトは、LEDライトを製造、輸入、販売する会社だ。LEDの研究・開発を本社、製造を山口県宇部市と中国の工場で行っている。

 LEDは、Light Emitting  Diode(光る半導体)の略。発光ダイオードのことで、その研究が認められ2014年に3人の日本人研究者がノーベル賞に輝いたことも記憶に新しい。

 LEDの特徴『寿命が長く省エネ効果』があることから、近年その利用価値が注目されている照明でもある。

 同社は、2007年創業の比較的新しい会社だが、LEDの納品実績は、出光、日産自動車、三菱電機、三越伊勢丹など大手企業から、松戸駅西口市営地下駐車場、常盤平駅前商店会街路灯、いらはら診療所、窪田味噌醤油、ピーナッツサブレ本舗など地元企業・自治体・医療施設など多岐に渡る。出光のガソリンスタンドの全国北から南まで600ケ所に設置されたLEDライトや、食品の自然の色合いを美しく見せるオリジナルLEDライトなどを開発・製造している。

 このように取引先の企業がペンタクトの製品に信頼をおく理由は、確かな製品の耐久性や省エネ効果が実証されているからだ。 現在、特に進められているのは、広島赤十字・原爆病院向けの国際規格に対応した安全な製品や、防虫効果が高い435ナノ㍍以下の紫外線をカットした高性能の製品などの、ニーズに合わせた製品づくりだ。

 今後の展開としては、スリランカやモンゴルなどの後進国で製品をつくり、自国での普及を推進していく。遊牧民であるモンゴルの人々が、冬でも働ける植物工場の照明を手掛けるなど、輸入に頼らない自国生産の手助けをすることで、お互いにメリットが生まれるシステムづくりを進めている。

 さまざまなスペックでカスタマイズできる製品を研究するペンタクトの本社6名の社員たちは、次世代に向けて私たちの暮らしに明かりを灯してくれている発明家エジソンと言えるだろう。

(取材・文=高井さつき/写真=高井信成)

株式会社ペンタクト 松戸市八ヶ崎2-2-5 ☎047・710・5351