人生は山あり谷あり

K太せんせいの「放課後の黒板消し」

放課後の黒板消し90

日々の生活の中で「やってよかった」「大丈夫、出来る」と充実した好循環の中にいる人がいる一方で、「最近やる気が出ない」「あの頃は輝いていたなあ」とため息が出てしまう人もいます。

自分の日々を振り返れば誰にもターニングポイントがあり、そこを境に人生が上向いたり傾いたりを繰り返すものです。現在どんなに輝いて見える人にも、きっとそこにたどり着くまでには多くの失敗や挫折があったはず。「雄飛」の前には「雌伏期(しふくき)」がある、「失敗は成功の母」などの言葉が一つの真理を示しています。

モチベーション・カーブ(グラフ)は自身の歩みを曲線グラフのように目に見える形で描く整理法の一つです。自分のモチベーションが上がる、つまり良い方向に動機づけられている瞬間の心持ちとはどのようなものだったのか、逆に絶好調だったはずなのに気づけば気持ちも結果も下降に転じていたとしたら、何がいけなかったのか。

 特に、大きな失敗や「最悪・どん底」という状況から如何にして立ち上がったか、がむしゃらにもがいていた時にはわからない心の変容を掴むことは、今後の糧にもなっていきます。

また、新たに困難な状況を前にしても「大丈夫、今度も乗り越えられる」という自信にもなることでしょう。一方で下降の原因の一つには同じ自信でも「自信過剰・慢心」があるのかもしれません。時々自分の描いてきた曲線を見つめなおしてみては?

■K太せんせい

現役教師。教育現場のありのままを伝え、読書案内なども執筆する。