手軽でおいしい食卓の味方 -伊藤ハム米久プラント柏工場 

なにつくってるの?東葛工場拝見

 北柏駅から北へ徒歩12分、広大な敷地に伊藤ハム米久プラント柏工場が見えてくる。本年4月に伊藤ハム東京工場から社名を変更したばかり。この地に東洋一の大規模工場を構えたのが、55年前。当時は住宅もなく自然が残る広大な土地だった。


 伊藤ハム米久プラント柏工場は、大規模な基幹工場として東日本に7カ所ある工場の本社であり、ウインナーのThe GRANDアルトバイエルン、ロースハムの朝のフレッシュを代表とする伊藤ハムの製品と御殿場あらびきポークを代表とする米久の製品を関東圏中心に出荷している。


 今年、創業95年を誇る伊藤ハムは、同業他社よりいち早く日本にハム、ソーセージを広めた立役者だ。昭和初期、日本人にとって高価だった肉をソーセージにして一般の家庭に普及させたパイオニアとして、現在も私たちの食生活を豊かなものにしてくれている。  

  
 「柏市の工場で作られている製品は、一日120トン、100万パックにも及びます。半分がソーセージ、残りがロースハムなどです。従業員は700人ほどで、ギフトや正月商品を製造する忙繁期には1000人くらいになります」と工場長の濵口健二さんは語る。


 伊藤ハムを代表するウインナーのThe GRANDアルトバイエルンは、72時間熟成することで肉の旨みやコクがでてくる人気商品。熟成ウインナー独特の口当たりや香りが余韻となって広がる。
 皮がなく、幼い子どもでも食べやすいミニサイズのポークビッツは、開発した約30年前から現在まで広く生活者の方に愛されている製品だ。伊藤ハム米久プラントでは、他にハンバーグやピザなど現代人にとっての常備食品も作っている。


 新型コロナ蔓延前は、地域の人々との交流も盛んで、小学生を対象としたウインナーの飾り切り教室やお祭りやフェスティバルへも参加していた。今後は、再びこのような地域貢献も検討中だ。

(取材・文=高井さつき/撮影=高井信成)



■伊藤ハム米久プラント柏工場
千葉県柏市根戸1‐3

※新聞の記事内に誤植がありました。お詫びして訂正いたします。

誤「柏市の工場で作られている製品は、一日120トン、100万パックにも及びます。半分がソーセージ、残りがロースハムなどです。従業員は700人ほどで、ギフトや正月商品を製造する忙繁期に野田は1000人くらいになります」

正「柏市の工場で作られている製品は、一日120トン、100万パックにも及びます。半分がソーセージ、残りがロースハムなどです。従業員は700人ほどで、ギフトや正月商品を製造する忙繁期には1000人くらいになります」