トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代 7月6日㈯~19日㈮公開 

キネマ旬報シアターおススメシネマ

 ザ・フォーク・クルセダーズやサディスティック・ミカ・バンドのメンバーで、2009年にこの世を去った音楽家・加藤和彦。今回は、時代を先取りした音楽性で多くの人々に影響を与え、『トノバン』の愛称で親しまれた彼の素顔に迫ったドキュメンタリーをご紹介します。

 加藤和彦は作曲家、アレンジャー、プロデューサーといくつもの顔を持ち、手がけたアーティスト、楽曲は数知れず。


 その音楽は、『同じものはつくらない』をモットーに、フォーク、ロック、ボサ・ノヴァ、レゲエなど、ジャンルも多岐に渡ります。本編では、日本初のミリオンヒットを生んだザ・フォーク・クルセダーズの結成秘話、サディスティック・ミカ・バンドの海外公演をとらえた貴重映像、日本のポップスの金字塔といわれる「ヨーロッパ3部作」に隠された逸話などを紹介。時代とともに加藤和彦にどのような変化があったのかを、坂本龍一や泉谷しげる、コシノジュンコなど彼と交流のあった豪華な人物たちの証言を交えて紐解いていきます。


 もちろん、「あの素晴らしい愛をもう一度」をはじめとする名曲の数々も登場。加藤和彦の音楽の魅力をより深く実感できる一作となっています。


                                (キネマ旬報シアター 長谷部)