史上最高のギタリストとも称されるロックレジェンド、エリック・クラプトン。
今回ご紹介する作品は、彼が本拠地とするロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで90年代に行われたライヴ・シリーズを編集、4Kで作り上げたものです。
インパクト充分なオーケストラ・パートで始まる本作品。プロローグからなだれこむ「クロスロード」や、エリックがザ・バンドのリチャード・マニュエルに捧げた「ホリー・マザー」のハートフルな名演も印象的。「いとしのレイラ」本編も後半のコーダ・パートではオーケストラが大フィーチャーされたスペシャル・ヴァージョンだ。65年の名盤『ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズ・ウィズ・エリック・クラプトン』の冒頭を飾ったオーティス・ラッシュ作「オール・ユア・ラヴ」がエリックのヴォーカルで聴けるのも嬉しいシーンです。
当時40代半ばで、まだまだギラギラした上昇志向も感じさせる当時のエリックの佇まいには、惚れ惚れしてしまいます。脂の乗り切った珠玉のパフォーマンスを、ぜひキネマ旬報シアターでご覧ください。
7月8日~21日上映予定。
(富さや香)