「賀集由美子の見たインドネシア~チレボンのバティック」

ちば湾岸エリア

佐倉市立美術館3階

市民ギャラリー

3月16日、17日

下絵を描く賀集由美子さん

「賀集由美子の見たインドネシア~チレボンのバティック」展が、佐倉市立美術館市民ギャラリーで16日と17日の2日間開かれる。

 賀集由美子(かしゅうゆみこ)さん(1960~2021)は東京造形大学出身の染織家。吉本忍著「インドネシア染織大系」で、バティックと出合い、染織研究のためインドネシアへ渡り、1994年からチレボンの自宅工房で制作を始めた。

 ジャワ島北岸にあるチレボンは有名なバティック(ろうけつ染め)産地。その街でインドネシア人の師匠、友人、職人さんらと深い繋がりを築き、独自の世界観を持つ作品を制作した。その他にも使いやすい小物や、オリジナルキャラクターのペンギンの「ペン子ちゃん」。バティック布の大作から、型押しバティックやシルクスクリーンなど、幅広い作品を制作している。

2019年の台風15号被害の際には「We Love Chiba」のエコバックをチャリティーで制作、売上金を復興支援に寄付。千葉名産の落花生柄や佐倉のオランダ風車柄など、千葉にちなんだ作品も多い。

温かい人柄がインドネシア人と日本人の双方から愛され、インドネシア文化であるバティックと多数の日本人を繋いだ。インドネシアと日本の友人有志により、賀集さんの功績やバティックの紹介のため、ゆかりの地である佐倉市で作品展が開催されることになった。

 賀集さんはコロナ禍中の2021年6月29日、チレボンの自宅で逝去。今回の展示は賀集さんの作品とバティックやインドネシアに触れられる機会になるはずだ。

▽「佐倉市立美術館市民ギャラリー」佐倉市新町210。問☎043・485・7851。10時~18時(17日は16時まで)。 

▽主催「賀集由美子作品展実行委員会」。tabisurupenko@gmail.com

※写真cap

展示される「生命の樹」柄のバティック