地域の力で子どもたちの心を豊かに〜読み聞かせ

ふれあい あごら

 「花いっぱい、音楽いっぱい、読書いっぱい」この言葉を聞いたことがありますか。これは、約50年前に市川市教育長として13年間務められた山口重直先生の言葉であり、当時の市川市の教育の根っ子となった目指す姿です。現在、子どもたちは1人1台のタブレットを与えられ、教育の世界でもICT化は進んでいます。活字離れが叫ばれていますが、市川市が大切にしてきた読書教育は、アフターコロナの今、どうなっているのでしょうか。学校の現場では、国語や社会や道徳の教科の中で、また調べ学習として本に触れる機会があります。そしてその他に、保護者や地域のボランティアによる「読み聞かせ活動」が行われています。


 令和6年度は、小学校の87㌫で実施されており、コロナ前の状態に戻りつつあります。1時間目が始まる前の、朝の10分程度の短い時間ですが、どの子どもも読み聞かせは大好きで、絵本を真剣に見つめます。教育委員会は、このような保護者や地域ボランティアによる読み聞かせ活動は、子どもたちの豊かな心を育む上で、大きな影響を与えていると認識しています。学校の先生に伺いました。

 「じっとしていられない子どもも、読み聞かせの時には、集中して聴いています」「日頃、自分から本を手にすることに消極的な児童が、読み聞かせをきっかけに自分から本を手にするようになっていくことを願っています」「この間修学旅行で、この学校の生徒は集中して、良くお話を聞いてくれますね、と言われました。普段、読み聞かせでお話を聞く機会をもっているお陰だと思いました」読み聞かせボランティア団体の課題は、人材不足。これからは、更に学校と連携して、研修等で情報を提供してもらったり、勉強会の開催に協力してもらう方針です。朝から声を出し、子どもたちのキラキラした目を感じながら、子どもたちからパワーもいただける読み聞かせ活動、あなたも始めてみませんか。
(読み聞かせボランティア 市川市議 石原みさ子)