西武台千葉高校が全国大会出場権獲得!-第77回関東高等学校駅伝男子大会

スポーツ
全国大会の出場権を得た西武台千葉高校メンバー

 2024年11月16日(土)第77回関東高等学校駅伝男子大会は、群馬県前橋総合運動公園群馬電工陸上競技・サッカー場周辺コースで開催された。

 今大会から8都県の予選優勝チーム以外の中で北関東地区(茨城、栃木、群馬、埼玉)と南関東地区(東京、千葉、神奈川、山梨)の最上位の計2校が全国大会の出場権を得る。

 南関東地区は、1区(10km)から西武台千葉高校の阿部宥人選手が区間5位の南関東最上位で2区へリレー。その後は最後まで南関東地区最上位をキープした。総合2位(南関東地区1位)でゴールし、全国大会の出場権を得た。

 7区間全員が東葛地区出身。監督と全区間の選手に話を聞いた。

部員全員と齋藤久典監督

西武台千葉高校 齋藤久典監督

 東葛駅伝や各支部の駅伝を見て、将来性がありそうな子に声をかけている。長距離部員は18名。3区の山脇の調子がよかったので、前半に貯金をつくり、後半はそれを生かすレースプラン通りとなった。今の3年は4名と少人数だが、彼らが中学3年時に「都大路(全国高校駅伝)に行こう」と声をかけて入ってくれた。阿部、内田が核となり、その後に山脇(2年)や亀山(1年)と力のある選手が加わり戦力が整ってきた。昨年の県大会3位の経験者が6名残り、今年の県大会は八千代松陰に少しでも食らいついていけるように挑んだ。県は挑戦、関東は勝負という目標で1年間取り組んできた。それが今日の南関東地区1位につながった。成功体験が少ない子たちなので、「何が何でも全国へ」という声かけはせず、「自分たちがやってきた練習の成果を出そう」と送り出した。それが、かたちとなって表われた。監督就任後24年と時間はかかったが、ずっと全国高校駅伝を目標にやってきた。念願が叶ってうれしい。

男子 西武台千葉高校 2時間6分19秒


1区(10km) 29分31秒(区間5位) 3年 阿部宥人さん(野田市立岩名中出身) 

 29分15秒を目標にしていた。残り1km離れてしまったが、後ろに山脇や内田がいると信じて、先頭と離れてからは、できる限りの走りをしようと気持ちを切り替えて走った。

 全国高校総体は5000mに出場できたが、決勝進出できず悔しかった。駅伝では絶対に勝つという気持ちでここまでやってきた。2年前の関東高校駅伝1区(10km)29分台で走れたことは自信になり、責任感も芽生えた。残りの2年間も私が1区を走り、チームを勢いづけたいと思っていた。

 中学時代に齋藤先生から「地元(野田市)で頑張ろう」と言ってもらい、結果で恩返ししようと思い入学した。全国高校駅伝は初出場らしさを出し、積極的な走りをしたい。


2区(3km) 8分50秒(区間19位) 2年 神田晴貴さん(野田市立木間ヶ瀬中出身) 

 千葉県高校駅伝以降は距離を踏んで今日に挑んだ。前に2人見えて追える展開であったが、後半1km切り替えられなかったのは悔しい。

 中学時代に練習会に参加したときに雰囲気がよかったこと、1学年上に有名選手がいたことで進学を決めた。全国高校駅伝の希望区間は2区。今日の課題を改善して良い走りをしたい。


3区(8.1075km) 24分06秒(区間賞) 2年 山脇一徹さん(鎌ヶ谷市立第五中出身)

 千葉県高校駅伝は想像を超える走りができた(24分06秒で区間賞)。その後、疲労や食事面でかみ合わず、練習消化はできていたが調子は上がらない時期があった。1週間前からコンディションを合わせられるように食事、睡眠、練習、いろいろと考え、いろんな方にも相談し、今日にピークを持ってくることができた。区間賞はよかったが、23分台を狙っていた。アップダウンの激しい千葉のコースよりは、群馬の方がタイムを出しやすいと思って走ったので、千葉県高校駅伝と同じタイムというのは満足できていない。

 中学時代は全国高校駅伝の経験がある高校に魅力を感じ、当初はそこでやってみたいと思っていた。齋藤先生から声をかけてもらい、1度、練習会に参加したところ、選手1人1人が先生から言われる前に考えて行動し、補強をしっかりやっているのを見て気持ちが変わった。強豪校へ行くよりも自分自身が活躍して、下克上したいという思いが強くなった。強い先輩もいる西武台千葉高校なら強豪校と張り合えると思い、気持ちが固まり進学を決めた。

 全国高校駅伝は、初出場らしくチャレンジャー精神を持ち、全力でチーム全員で楽しみつつ、真剣に勝ちに行く。その中で区間賞を狙い、全国レベルの選手たちとどこまで戦えるかを肌で感じたい。希望区間は1区か3区。任された区間を全うしてチームに貢献したい。


4区(8.0875km) 24分37秒(区間2位) 3年 内田温規さん(野田市立岩名中出身)  

 千葉県高校駅伝以降は、自分の走りをすることだけに集中して取り組んできた。今日は必要最低限の走りはできたが、23分台を目指していたのでタイムには満足していない。

 中学3年時、どの高校を受験するか決め切れていなかった中、11月頃に齋藤先生から声をかけてもらったのがきっかけで、迷わず進学を決めた。全国高校駅伝の希望区間は4区。今回取れなかった区間賞を取りたい。


5区(3km) 9分11秒(区間26位) 2年 與儀敏也さん(松戸市立小金中出身)

 千葉県高校駅伝は走れなかったが、私は本番に強いタイプではないので(選ばれなかったことに)納得し、選ばれたメンバーならやってくれると信じて応援した。以降は「関東高校駅伝は絶対に走ってやる」という気持ちで好調を維持して今回、選んでもらえたのはうれしかった。4区までにライバル校とのタイム差を広げてくれたことで、リラックスして走ることを心がけた。ペースは遅かったが、所々でチームメイトが後続とのタイム差を教えてくれたのが力になり、最後までリラックスして走れた。

 中学時代はバスケ部で駅伝も走っていた。中学2年時、県新人駅伝1区を走った。そのときに齋藤先生に声をかけていただいた。高校では陸上をやる予定はなかったが、いいチームメイトと出会えてよかった。全国高校駅伝はチーム全員で団結して8位入賞をつかみ取りたい。希望区間は2区。2区はつなぎの区間と言われているが、順位変動が激しいのでやりがいがある。下りが得意なので走ってみたい。


6区(5km) 15分10秒(区間7位) 2年 野田修人さん(柏市立逆井中出身) 

 千葉県高校駅伝での課題で見つけた弱点克服を意識して、普段の生活から肩甲骨の使い方を意識したりして準備してきた。今日は14分40秒を目標に走った。山脇が区間賞で勢いをつけてくれたのにそれに続けるような走りができず、7区の後輩にもタイムで下回り、走りには納得できていない。そんな中でも全国に進出できたのはうれしい。

 中学3年時、関東高校駅伝の結果を見たときに1年の阿部さん、内田さんが主力で走っているのを知り、この先も強くなる高校だと思った。その後、練習会に参加し、雰囲気がよく「ここで頑張れば自分も強くなれる」と思い進学を決めた。昨年から県、関東と4回連続で6区を走っている。全国高校駅伝は県、関東で克服できなかった弱点を克服し、6区でアピールできる走りをしたい。


7区(5km) 14分54秒(区間4位) 1年 亀山寿人さん(野田市立第一中出身)

 千葉県高校駅伝以降は、1つ1つの練習に緊張感を持って取り組み今日まで準備してきた。先輩方がいいかたちで私につないでくれたので、市立船橋高校に迫られていたのはわかっていたが、「1秒でも先着すればいい」という考えで走った。前半抑えて後半上げることができたので満足している。

 (野田一中と同じ市内で)通学時間が短く練習後の治療に時間を充分に取れることと、中学時代に山脇さんから「亀山が来れば絶対に駅伝で全国へ行ける。一緒に全国に行こう」と声をかけてもらい、進学を決めた。全国高校駅伝の希望区間は7区。チームに貢献できる走りをして区間賞を目指す。

(写真・文=さとる)