「すべての人の可能性を引き出す街へ」をテーマに妊娠期からの子育て支援や児童虐待、教育政策、市民活動推進や景観まちづくりと、多岐にわたる分野で活動してきた流山市議会議員の近藤みほさん。
都内でITエンジニアとして従事、結婚後、都内の待機児童の深刻さを目の当たりにし、第一子出産と同時に流山市に転入。
育児休業中のボランティアをきっかけに議員を志し、2015年 流山市議会議員に当選した。
―議員になりたいと思ったきっかけは何ですか?
東日本大震災の発生時、福島第一原発の事故後の対応について、子育て世代の声が軽視されていると感じたからです。また、子どもを育てながら仕事を続けるための保育園などのインフラがあまりにも整っていないと感じました。子どもたちが将来子どもを持ちたいと思える日本になるよう、当事者の声を届けたいと思ったからです。
―苦労したことや嬉しかったエピソードは?
市民の方からの陳情について、すぐに成果が出るものもありますが、大変時間がかかるものもあります。子ども関係の陳情だと、せっかく実現しても早くて3年後ということも稀ではなく、声を届けてくれた方が恩恵を受けられない場合もあるのが心苦しいです。反面、実現した政策について経過を見てくれていた方から感謝の声が届くこともあって、ありがたいと思います。
―現在の流山市の良さと課題を教えて下さい。
良さ:景観条例や地区計画などを基に都市計画制限を導入し、丁寧な都市整備をすることをあきらめなかったこと。
課題:転入者が増えることによる、都市のキャパシティオーバー。自分のまちは自分でつくっていこうとする住民を増やすこと。
―今後の目標、伝えたいことは?
流山市議会議員は、政策提案を活発に行っています。市の勢いがある流山市だからこそ、きめ細やかな声を拾い、市に届けられる議員の存在が大変重要です。合議体の力をしっかり発揮して、35㌔平方㍍のコンパクトな市域に、多様な顔がある街づくりを推進していきたいです。
2人の娘の母でもある近藤さん。「議員をすることで娘たちが不利益を被ったら辞める覚悟で、子どもたちの将来に責任を持つ政治活動をしたい」と毅然と話す。
議員として、母として、日々覚悟を持って臨んでいる姿が印象的だ。
(取材=松原 美穂子)